人感センサースイッチは種類が多いため、どのセンサーにするか決めるのは困難をきわめるかと思います。そのような場合は、どこに取り付けるか、どういう機能が欲しいかなど、自分のニーズを把握することで、多い選択肢を狭めることができます。
ここでは、その手助けとなるように人感センサースイッチの種類から、取り付けの方法、また人感センサースイッチで起こるトラブルについてもご紹介していきます。
人感センサースイッチの種類と便利機能
ひとえに人感センサースイッチといっても、設置場所や搭載されている機能はさまざまです。そのため、どのような意図をもって設置するのか、その意図に合致するものは何か、これらを前もって考えておかなければ、いざ人感センサースイッチを設置してもうまく機能しない可能性があります。
ここではその手助けになるよう、人感センサースイッチの種類と機能をご紹介していきます。
壁に取り付けるセンサースイッチ

壁に取り付けるセンサースイッチは、設定がしやすいというメリットがあります。壁に取り付けられているということは、設定スイッチが手の届く範囲にあるということになります。そのため、時間設定やON・OFF、人感センサーの機能をチェックするテストモードなどの設定がしやすくなります。
デメリットとして挙げられるのは、壁に取り換えるスイッチがない場合など、家の設計上、壁に取り付けられない場合があることです。人感センサースイッチを壁に取り付けたい方は、取り付けられるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
天井に取り付けるセンサースイッチ
天井に取り付けるセンサースイッチは、見た目がスッキリするというメリットがあります。ただ、どこかに壁スイッチも必要になります。といっても、天井のセンサーひとつひとつに壁スイッチが必要な訳ではなく、複数の天井センサーに対してひとつの壁スイッチで対応できます。
デメリットとして挙げられるのは、取り付けすぎると天井が穴だらけのような印象になることです。取り付けを考えているセンサーが少数である場合は大丈夫ですが、あまりにも多くの人感センサースイッチを天井に取り付けると、ボコボコとした見た目になってしまいます。
屋外用センサースイッチ
屋外用センサースイッチは玄関や駐車場などの屋外に取り付けられるセンサースイッチです。メリットとして、人が近づくことで自動点灯するだけでなく、光を調節する調光モードや、人が遠ざかると自動消灯するON・OFFモードが搭載されているものがあることです。
自動点灯以外のメリットとして防犯性の向上が挙げられます。人が近づくことで自動点灯するため、不審者が現れた際は威嚇として使えますし、防犯カメラがある場合はくっきりと映像に映し出すことができます。
デメリットとして挙げられるのは、屋外に設置するため比較的管理が難しいものになることです。屋外用センサースイッチは、名前どおり屋外に設置することになるため、故障しやすく、不具合にも気づきにくい場合があるのです。
明暗センサー付きスイッチ
明暗センサー付きスイッチは光を感知してON・OFFを調節する人感センサースイッチです。メリットとしては、昼間に人が通っても電気がつくことがない省エネ性が挙げられます。具体的な仕組みとしては、昼間の十分に光が足りている状態ではOFFになり、夜間の光が足りない状態にONになるというものです。
デメリットとしては、夜間に明暗センサーに対して、何らかの光があたってしまうと、誤作動を引き起こす可能性があることです。明暗センサー付きスイッチを取り付ける場合は、夜間にほかの光があたらないように配慮する必要があります。
【番外編】センサー内蔵の照明器具
これは照明器具そのものにセンサーが内蔵されているものになります。取り付けが簡単で、なおかつスイッチも不要になるので、人感センサーを試してみたいという方にはピッタリかと思います。
デメリットとしては、ほかの人感センサーのように多機能ではないことです。人が近づいたら電気をつける、といった動作しか可能でないため、光の量を調節したりとか、昼間はつけないようにするといったことはできません。
この中に希望したような人感センサースイッチがない、あるいはもっと詳しく知りたい、という方はプロの業者に相談してみましょう。豊富な知識を持った業者であれば、さまざまな疑問に対して答えを出してくれるかもしれません。
人感センサースイッチの取り付け
人感センサースイッチに興味を持たれている方は、少なからず設置したい場所がぼんやりと浮かんでいる方が多いのではないでしょうか。ここでは、そのぼんやりを明確にするために、人感センサースイッチを取り付けるときの考え方や、DIYでの取り付け、業者に依頼した場合の費用についてご紹介していきます。
まずはどこに付けるか考えよう

人感センサースイッチは玄関ポーチや玄関の内側、トイレや階段に取り付けられることが多いです。共通しているのは、いずれも人感センサーがなければ頻繁に手動でスイッチを操作しなければならない場所です。
つまり、手動で電気をつけるという動作の排除を目的として人感センサースイッチは設置されているということになります。長時間人が居続ける場所である自室やリビングなどへの設置数が比較的少ないのは、このようなことが背景にあるからです。
これらのことから、人感センサースイッチは、頻繁にスイッチを操作する場所につける、ということになります。すでに設置場所を決められている方には意味がないかもしれませんが、今後つけたいと考えているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
DIYでの取り付けはできるのか
結論からいうと、DIYでの取り付けはほとんどできません。というのも、スイッチの取り付けや交換となると、基本的に電気工事士の資格が必要となるからです。
しかし、センサー内蔵の照明器具ならば、スイッチの取り付けや交換もする必要がないため、DIYでも可能です。ただ、DIYが可能といっても安全性が保障されているわけではありません。やはり電気部分に触れることになるので感電などのリスクを負うことになります。
こうしたリスクを回避したい方は業者へ依頼しましょう。感電やショートなどの危険性を極限まで抑えることができます。また、実績などが豊富な業者を選ぶことで、安心して施工を任せられます。
プロに依頼する費用
人感センサースイッチの取り付けを業者に依頼した場合、一か所の工事につき3,000円~8,000円+出張費3,000円(距離で変動、無料の業者も)ほどの費用がかかると考えられます。設置したい場所や人感センサースイッチの価格によって費用は変動するので、明瞭にしたいという方は、見積りをしてもらってから依頼をしましょう。
人感センサースイッチで起こるトラブルとは
人感センサーを設置すると、自動的に電気をON・OFFしてくれることで、わざわざ手動で切り替える手間を省けたり、省エネなどのメリットにつながります。その反面、今までのスイッチでは起こりえなかったトラブルが発生することがあります。ここでは、そのトラブルについて、その原因を交えながらご紹介していきます。
人がいないのに電気がついている

このような場合は、まずセンサーが反応する箇所に誤作動を起こすものがないかを確認しましょう。人感センサーは人の放つ赤外線を感知してスイッチを切り替えています。そのため、人がいないのに電気がついている場合は、センサーが反応する箇所に赤外線を発するものがある可能性があります。
可能性として考えられるのはペットです。ペットを飼われている方は、センサーが誤ってそのペットに反応している可能性が考えられます。そうでない場合は、手動スイッチがONになっていることが考えられるので、手動スイッチを確認しましょう。
センサーの前を通っても電気がつかない
この場合は、照明器具の故障や、手動スイッチがOFFとなっていることが原因として考えられます。また、駐車場に設置したセンサーが車に反応しない場合は、車の性質が原因として考えられます。人感センサーは熱を感知して作動しているので、ハイブリッドカーや電気自動車のような熱をあまり出さない車に対しては反応しない可能性があるのです。
また、資格のない方が無理に作業した結果、配線がうまくいかずにこのようなトラブルに発展していることも考えられます。トラブルが起きないよう、安心安全な施工をしたい、という場合は業者への依頼をオススメします。さまざまな現場を見てきた業者ならば、安心安全なだけでなく、人感センサースイッチの最適な場所を選択し施工をおこなってくれるでしょう。