自宅で過ごしているときにうっかりミスで「家具のガラスを割ってしまった!」というときは、すぐに適切な対処をすることが大切です。割れたガラスは刃物と同様で非常に切れやすいため、すぐに肌の露出が少なく、破片を踏んでもケガをしない履物に変えましょう。
家具のガラスは、小さいひび割れ程度なら自分で補修して対処することができる場合があります。しかし、ヒビの入ったガラスは著しく強度が低下し少しの衝撃でも簡単に割れてしまうことがあるため、依然として危険性は高いです。
また、衝撃は与えていなくても知らぬ間にひび割れが広がってしまう場合もあります。ガラスが割れてしまった際は、この記事に書いてある応急処置をおこなったうえで早めに家具のガラス業者に修理を依頼するとよいでしょう。
割れたガラスの修理の前に安全を確保する
家具のガラスが割れたとき、まず初めにおこなってもらいたいのが、自分や周囲の人や子供、ペットの安全を確保することです。割れたガラスの破片は非常に切れやすいため、触ったり踏んだりしてケガをしないように割れた場所から速やかに離れましょう。
割れたガラスで皮膚を切ってしまうというのは、よく起こるトラブルの1つです。そのため、軍手、長袖、長ズボン、室内用シューズを着用し、鋭いガラスに直接触れないようにしましょう。
完全にガラスが割れる前にひび割れを補修する方法
ひび割れには、ガラス専用の補修シールを使いましょう。
ヒビの入った部分にこのシールを貼ることで、ヒビがさらに広がるのを防ぐことができます。また、万が一ガラスが割れてしまった場合でもシールで覆っているため、破片の飛散を防いでくれるのです。補修シールがなければ、ガムテープでも代用することができます。ただし、強度は補修シールには及びません。
補修シール以外にも、ガラス用のコーキング材の使用も効果的です。
コーキング材とは隙間を埋めて密閉性や防水性を向上させるための材料です。コーキング材には接着効果もあるので、これを使ってひびを埋め、その上から補修シールを貼るとより耐久性の高い応急処置ができます。
完全に割れてしまったときの対処法
ガラスに穴が開くほど損壊している場合は、まず落ちている破片の回収からおこないましょう。大きく損壊している場合は破片もそれだけ多く落ちているはずなので、それらの破片を新聞紙で包んでダンボールの中に入れて回収するとよいです。
手で回収できる大きな破片が集め終わったら、手では取り切れない小さな破片を集めましょう。掃除機を使う方法もありますが、掃除機が故障するおそれがあるので、粘着カーペットクリーナーを使う方法がオススメです。
回収が終わったら、穴を塞ぐようにダンボールを使って補強しましょう。この処置をすることで、ガラスがさらに落ちてくるのを防ぐ働きや、一時的に風雨を防ぐ効果が期待できます。ただし、強度は低く長持ちはしないうえに見た目も悪いので、業者に早めに対応してもらえるように相談するとよいでしょう。
家具に使われているガラスの特徴
ガラスというと真っ先に思いつくのは、窓ガラスではないでしょうか。しかし、近年では多くの家具にもガラスが使われているのです。たとえば、ガラステーブルやガラス戸の付いたキャビネットなどがあります。
こういった製品の中には、安全性を考慮して強化ガラスを使用しているものもあり、この強化ガラスというのは一般的なガラスと比べて3.5~5倍もの強度があります。また、万が一割れた際にも破片が飛散しないような構造をしているため、安全性が高いというメリットもあります。
ガラスの種類
ガラスには様々な種類があり、その特徴や性能は千差万別です。その中でもとくに生活と関わりのあるガラスの種類について、一覧を以下にまとめました。
- フロートガラス(通常のガラス)
- 防音や防犯などの合わせガラス
- インテリアを重視したデザインガラス
- 耐熱ガラス
- 防火ガラス
家具のガラスが割れやすい理由
ガラス家具といわれて思いつくのはガラステーブルではないでしょうか。じつは、テーブルなどの家具には、ほとんどの場合でフロートガラスを加工した強化ガラスが使われています。しかし、こういったガラス製の家具というのは割れやすいですよね。その理由は、日常的に小物や食器を置くことで、少しずつ軽微な傷が入っているためなのです。
強化ガラスはフロートガラスと呼ばれる一般的なガラスと比べて3.5~5倍の強度があります。しかし、強化ガラスには構造上の弱点が存在するのです。
強化ガラスは大きく分けて3つの層でできており、それぞれがガラス全体のバランスを保っているため、高い強度を誇っています。しかし、中央の層に傷が入るとバランスが崩れて一気に割れてしまいます。
そして、ガラスの小口面からの衝撃はこの中央の層へダメージを与えやすいのです。つまり、強化ガラスは小口面が弱点であり、そこから衝撃を受けた場合、著しく強度が低下するということです。
家具のガラスのメンテナンス方法
ガラス製の家具はとてもきれいな見た目をしている反面、家具のガラスに手の皮脂やほこりなどの汚れが付きやすいです。
小まめに乾拭きをしてあげることで、ほこりの蓄積を防ぐことができます。
指紋などのちょっとした汚れにはぬるま湯をつけて固く絞った布で拭くのが効果的です。
簡単にはとれないしつこい汚れの場合には、ガラスクリーナーや薄めた中性洗剤などをつけた布で拭き、その後に再度乾いた布で乾拭きをおこないましょう。
家具のガラス修理を業者依頼する際の費用と注意点
では、実際に家具のガラスの修理を業者に依頼すると、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、ガラスの修理を業者に依頼したときの費用相場や業者に依頼するときの注意点をご紹介します。
家具のガラス修理を業者に依頼する費用
ガラスの修理を業者に依頼すると「ガラスの代金」「施工費」「出張費」などがかかってきます。業者やガラスのサイズによって費用の変動はありますが、フロートガラスならおよそ20,000円、強化ガラスの場合はおよそ30,000円からの施工となるでしょう。
家具のガラスには強化ガラスを使用する場合が多いですが、施工にかかる総額の料金は業者によって違いがあるので、相見積もりを取って比較するとよいでしょう。
業者に依頼する場合の注意点
お手持ちの家具がアンティークだったり特徴的な形状をしていたりする場合は、業者によっては修理ができない、または別途料金が発生することがあります。そのため、修理を依頼する家具が特殊なものである場合は、あらかじめ業者に確認を取っておきましょう。
家具に使用されているガラスの在庫がある場合の修理でも、基本的には30分~1時間程度かかるとされています。業者に問い合わせる際には、修理時間についてもあわせて確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ガラス家具は非常にデザイン性が高い反面、強度がやや低く汚れが目立ちやすいという欠点もあります。そのため、日頃のお手入れをしてきれいに保つことや丁寧に使うことで長持ちさせるという配慮も必要となります。
今回この記事でご紹介できた内容は、あくまでも応急処置に過ぎません。そのため、実際にガラスの破損が起こったときは、業者に依頼してみるというのはいかがでしょうか。プロの業者ならば、依頼者の希望に合わせて適切に家具のガラスの修理をおこなってくれることでしょう。