屋内配線の工事をするには、基本的に『電気工事士』という国家資格を持っていなければなりません。なぜなら、屋内配線の作業は専門的な知識が必要かつ、失敗したときのリスクも高いから。資格を持っていない方は、プロの業者に相談するのがやはり得策です。
この記事では、そんな屋内配線の資格や危険性についてはもちろん、そもそもの仕組みや作業内容などに関しても、くわしく解説していきます。屋内配線に関するお悩みや疑問、興味がある方は、ぜひ参考にしてください!
屋内配線工事の資格|国家資格が必要な理由とは
屋内配線の作業をする際には、基本的に第一種電気工事士・第二種電気工事士資格が必要です。一種のほうがより多くの作業に取り掛かれますが、一般的な家屋の屋内配線工事であれば二種さえあればおおむね問題ありません。
とはいえ、カンタンな作業なら資格なしでも……とお考えの方も多いのではないでしょうか? しかし、電気工事には軽微な作業でも大きな危険がつきまとうのです。
電気工事の危険性

電気工事の危険性といえば、主に以下のようなものが挙げられます。
- 施工ミスによる火災
- 感電
配線作業についてくわしくない状態で工事をすると、配線をミスしたり、きちんと配線できなかったりします。その場合、ただ電気がつかないだけならよいですが、最悪機器が故障したり、漏電の原因になったりすることも。場合によっては火災にもつながるかもしれません。
また、電気を扱ううえでもっとも気を付けなければいけないのは感電です。屋内配線は主に100Vと弱めの電気が多いですが、これでも最悪大けがや死につながる可能性はあります。
このように、慣れない電気工事には人命にかかわるような危険が降りかかることが多く、それゆえ無資格での電気工事はその多くが禁止されています。守らないと法律に反することとなり、罰金が科されることもあるのです。
電球や蛍光灯を変えたり、アンテナコンセントを交換したり、ぐらいの作業なら無資格でもできますが、やはり自分でできる作業はあまりありません。必要であれば、自分で資格を取得することをオススメします。
屋内配線の悩みは一度業者に相談しよう
とはいえ、電気工事士資格は取得までに数か月かかったり、講義を受けるには合計数万かかったり……などなど、かなりの時間や費用を要します。すぐに目の前の悩みを解決したいのであれば、やはり電気工事業者に依頼する方法がベターでしょう。
屋内配線に関する疑問やトラブルなどは、無理に自分で解決しようとせず、業者に相談するのが安心。とはいえ、気になるのはやはり費用ではないでしょうか。
しかし、これはどうしてもやる作業や家屋の環境によって、数万円単位で変動します。状況や現場を確認してなければ具体例な料金は出せない、という業者も多いので、まずは一度見積りだけでも取って見てはいかがでしょうか。
この際、できれば近隣の業者を選べると、すぐに対応してもらえます。相談の際は、その業者の対応エリアにも注意しておきましょう。
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そもそも”屋内配線”ってなに?その仕組みとは
屋内配線とは、その名のとおり『建物の中の照明や電気器具などに電気を供給するための配線』のことを指します。これは簡潔にいえば、”電気が通るルート”を引いていく作業です。
そう聞くと難しそうですが、『電源から+線・-線を出して、電気機器と回路を作る』というのがすべての基本となります。例を挙げれば『電池の両端に豆電球の配線を当てると光る』という回路、この誰もが知っている仕組みをどんどん派生・展開させていくと、それがいわゆる屋内配線になるのです。
この電気のルートは図解すると、以下のようになります。

大まかに文字で表すと、『電柱(柱上トランス)』→『引き込み線』→『電気メーター』→『分電盤(ブレーカー)』→『コンセント・各電気機器』の流れになります。基本的な屋内配線では、主に『分電盤(ブレーカー)』以降を作業していきます。
分電盤の役割
分電盤、というと聞きなれないですが、これはどの家庭にもある、いわゆる『ブレーカーが入った箱』です。「ブレーカーが落ちた」という言葉には、聞き馴染みがあるのではないでしょうか?
分電盤には、外から入ってきた電気を各部屋・電気機器に分配するという、重要な役割があります。この電気はこのコンセントに、この電気はこっちのコンセントに……のような形で線を引いていく作業も、屋内配線では多い作業となるのです。
ブレーカーの役割
ブレーカーは別名『遮断機』ともいい、役割としてはその名のとおり電気を遮断することです。これにより、電流が多く流れ過ぎてしまったり、漏電してしまったり……なんてトラブルを最低限の被害で抑えてくれます。
そんな建物には欠かせないブレーカーは、分電盤の中を見ると計3種類あることがわかるかと思います。これらの種類について知ることは屋内配線をするにおいても非常に大切ですので、それぞれ理解しておきましょう。
アンペアブレーカー
これは、電力会社との契約によって決められた『契約電流』を超えた際に作動するブレーカーです。主に分電盤の左端のあることが多く、サイズもやや大きめ。紫や黄、緑などさまざまな色のものがありますが、これは電力会社や定格電流数によって変わっています。
このブレーカーが落ちる原因は、家全体での電気の使いすぎであるケースが多いです。一度に使う電気機器を減らしたり、契約アンペア数の見直しをしてみたり、といった対策を取ってみましょう。
漏電ブレーカー
これはその名のとおり、漏電を感知して回路を遮断するブレーカーです。主に分電盤の中央にあることが多く、黄や赤のテストボタンがあることが特徴的です。
このブレーカーが落ちる原因である漏電は、電気の使いすぎとは違い、大きな危険を伴います。放置していると電気代の上昇のみならず、最悪の場合感電を引き起こすこともあるので注意が必要です。
漏電ブレーカーがよく落ちる、という場合は、すぐに電気工事業者に相談するようにしましょう。
安全ブレーカー
これは分電盤内では主に右側、複数個ある小型のブレーカーです。各部屋の回路(コンセントや機器)につながっており、回路ごとの許容電流を超えると遮断します。カンタンにいえば、『部屋・機器ごとのアンペアブレーカー』ともいえるでしょう。
落ちる原因はアンペア同様、その場所での電気の使いすぎが主です。一度電気機器などのコンセントを抜いたうえで、もう一度ブレーカーを上げてみましょう。
※ブレーカー関連で疑問・トラブルがある場合は、一度電気工事の業者に相談することをオススメします。
具体的な屋内配線工事の作業内容
屋内配線における作業内容は、カンタンにいえば『分電盤から電気の通り道を分岐させて、コンセント・スイッチ・照明を取り付ける』という作業が主です。これをもう少し具体的にすると、以下のようになります。
- 配線計画・準備(照明やコンセントを取り付ける場所決め・配線図の作成・それに伴った材料の調達など)
- 引いてきた配線を壁や天井などにしっかり固定する
- ケーブルを適切な長さでむいたり、切ったり、電線同士をつないで分岐させたりする
- 照明器具やスイッチ・コンセントなどにケーブルを入れ、必要な場所に設置する
より細かい内容になると作業ややりたいことによって変わってきますが、基本的にはこのような作業が中心です。資格さえ持っていれば、これらの作業をDIYすることもできます。以下では、そんな作業に必要なものや、注意点を解説していきます。
屋内配線工事に必要なモノ

屋内配線に必要なものはやりたい作業によって大きく変わりますが、よく使われるのは以下の材料・工具です。
- 電線・ケーブル(VVFケーブルなど・作業に応じた種類や太さ・長さ選びが大切)
- ケーブル固定用の留め具(ステップルや結束バンド)
- 差込コネクタや圧着スリーブ(電線の接続に使います)
- ジョイントボックス(ケーブルの結線部分などを収めます)
- 工具(ドライバーやペンチ、電工ナイフや圧着機などなど)
購入前には、まずは自分のやりたい作業に対して、どれだけのものがいるのか正確に割り出しておきましょう。やみくもに工具や材料を購入・作業していても、かえってお金も手間もかかってしまう可能性があります。
スイッチを1個交換するぐらいの作業であれば、工具を含めても数千円で済みます。しかし、スイッチやコンセントの数が多かったり、配線が多岐にわたったりするようなことがあると、1万円はもちろん場合によっては数十万円かかることもあるため、注意が必要です。
屋内配線工事の注意点
屋内配線では、ケーブルの長さ・種類はもちろん、つなぎ方や器具の設置方法などにも細かくルールが決められています。資格を持っている人であればご存知かもしれませんが、これを守らなければ、思うように機器やコンセントが使えません。このミスは最悪、事故につながってしまうおそれもあるのです。
配線作業というものは、知識はもちろん実際の作業経験も大切です。まずは自信を持って取り掛かれるか、手間は惜しまないかなどを考えつつ、自分でやるべきか否かを考えてみましょう。もし資格を持っている人でも、作業に自信がなければ現職の電気工事士に依頼したほうが安全です。
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作業前には必ずお見積りを提出し、これに納得していただけてからの作業となるのでご安心ください。見積り後のキャンセルOKなので、まずは相談・調査・見積りだけ……なんてご相談ももちろん大丈夫です。
スイッチやコンセントなど、屋内配線についてお悩みの方は、どのようなことでもぜひ、お気軽にご相談ください!