浴室の換気扇が不調だと感じた際は、プロに交換を依頼しましょう。なぜなら換気扇の交換作業では配線工事が必要となるため、特別な資格をもった人でしか作業ができないからです。
ここのコラムでは、浴室換気扇を交換する前に確認してほしい注意事項と、業者に依頼した際にかかる費用について解説していきます。換気扇の不具合は内部に溜まった汚れが原因である場合もあるので、一度状態を確認して掃除で直る場合は適切な方法で掃除をおこないましょう。症状が改善されない場合は、交換を依頼するのがおすすめです。
浴室換気扇を交換する前に!まず掃除してみよう
浴室換気扇の不具合は先ほど軽く説明したとおり、故障だけではなく汚れが原因で生じることもあります。スイッチを押しても動かない・臭いがする・異音がする・換気扇は動いているが、換気がされていないなどの症状が出た場合、業者を呼ぶ前に掃除をしてみましょう。
掃除をする際は手荒れを防ぐためのビニール手袋と、ホコリなどが落ちてきても目や口に入るのを防ぐマスクやゴーグルを身につけます。そしてドライバー・中性洗剤・スポンジ・雑巾・バケツを準備しましょう。
掃除の前に注意事項を確認

まずは掃除に取り掛かる前に換気扇のスイッチを切ります。その理由は作業中に誤って感電したり、ケガをしたりするのを防ぐためです。浴室の換気扇は電気機器なため、本体に水が濡れてしまうと故障するおそれがあります。
そのため、換気扇の本体には水がかからないように十分に注意しましょう。また、掃除が完了し、換気扇の部品を元の場所に戻す際は、しっかりと水気をふき取ってから取りつけましょう。
掃除で使用する洗剤は中性洗剤がおすすめです。研磨剤入りの洗剤や、アルカリ性の洗剤などを使用してしまうと変形や変色を引き起こす原因になるおそれがあるので、使用する洗剤には気をつけましょう。
1.カバーを外す
換気扇の種類によっては、カバーが外せるものと外せないものがあります。カバーが外せるタイプの場合は、ドライバーを使ってネジを回して外しましょう。ネジが外せたら次の工程に移ります。カバーが外せないタイプの場合は、フィルターだけを引っ張り出しましょう。フィルターが取り出せたら、次に紹介する2の工程を飛ばした3の工程に移動します。
2.ファンを外す
カバーを外すとファンが出てきます。ファンにはつまみがついているものと、ネジで留めてあるものがあるので、つまみの場合はつまみを引き下げて外しましょう。ネジの場合は、ドライバーを使って角にあるネジを外していきます。
3.ホコリを除去・中性洗剤でつけ置き洗い
カバーが外せないタイプの場合は、中性洗剤をスポンジにつけて汚れを取り除きましょう。汚れがひどい場合は、掃除機を使って換気扇についたホコリを吸いとる方法もあります。汚れが取り除けたら、水で洗い流し水分をふき取って乾燥させます。
カバーが外せる場合は、中性洗剤を適量入れたバケツのなかでつけ置き洗いをしましょう。約30分経過したら、バケツから取り出して水で洗い流します。
ご紹介したように、浴室の換気扇にはカバーが外せるタイプと、外せないタイプがあります。どちらのタイプでも掃除は可能なので、正しい方法で取り掛かりましょう。
浴室換気扇の交換費用の相場
換気扇は掃除をするだけで症状が改善される場合もありますが、すべての不具合が掃除で改善されるといい切ることはできません。そのため掃除で改善されない場合は、新しい浴室換気扇に交換をしましょう。
換気扇のタイプによって交換にかかる費用が異なるので、交換をする前に一度現在使用しているタイプの費用相場を確認しておくとよいでしょう。
タイプ1.天井埋め込み型

天井に換気扇本体を埋め込むタイプで、別名シロッコファンと呼ばれています。ダクト配管(室内機の空気を屋外に排出する管)によって空気が排気される仕組みです。動作時の音が静かで、屋外の空気が換気扇をとおって入ってくる心配がありません。
交換時は、本体費用+交換作業費用+取りつけ費用がかかります。それぞれの費用相場の目安は以下のとおりです。なお、場合によっては出張費がかかることもあります。
- 本体 約7,000~20,000円
- 交換作業 約15,000~20,000円
- 取りつけ 約30,000~40,000円
換気扇を新規で設置する場合、上記のほかに配線工事などが必要となるため、総額で300,000円~400,000円ほどかかる場合があります。
タイプ2.壁取り付け型
壁に換気扇を取りつけるタイプで、別名プロペラファンと呼ばれています。プロペラが回ることで室内の空気を屋外に排出する仕組みです。構造がシンプルかつ設置も簡単で、シロッコファンよりも空気を吸い込む力が強い特徴があります。そのため、室内の煙などを素早く排出することができます。
交換時は、本体費用+取り替え費用がかかります。それぞれの費用相場の目安は以下のとおりです。スイッチやモーターの故障を修理した場合にかかる費用も合わせて紹介します。
- 本体 約4,000~10,000円
- 取り替え 約20,000~50,000円
- スイッチ 約10,000~15,000円
- モーター 約15,000~20,000円
こんな場合は費用が高額になるかも
今まで使用していたプロペラファンからシロッコファンに交換する場合、ダクトの設置工事が必要となるため費用が高くなりやすいです。ほかにも電気系統の不具合により、換気扇の修理が必要となる場合や、ダクトの老朽化による交換をする際も高額となりやすいので覚えておきましょう。
衣類の乾燥器機能や、暖房機能が搭載されている浴室換気扇の種類に交換する際も高くなりやすいです。さらに詳しい費用が知りたい場合は、交換を依頼する前に一度見積りを出すことをおすすめします。弊社は無料で見積りの提示をおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。
浴室換気扇を上手に使って浴室を快適に保とう
換気扇を長持ちさせ、快適に保つためには日ごろの使い方が重要となります。したがってここでは浴室換気扇の正しい使い方と、使用するにあたって気になる電気代について解説していきます。
浴室換気扇は24時間つけっぱなしでOK

じつは浴室の換気扇はつねにつけたままにするのが適切な使い方です。24時間つけたままにすることで得られる利点を3つ紹介します。
1.カビの発生を防ぐ
浴室内はほかの室内に比べて、湿度が高くなるためカビが発生しやすいです。そのため換気扇を止めてしまうと、空気が循環されず水分が乾燥しきれない可能性があります。水分が乾燥しきれていないと、カビが繁殖しやすくなるので気をつけましょう。
2.イヤな臭いを排出する
頭を洗うとどうしても出てしまうのが皮脂や抜け毛、からだを洗う際に使用する石鹸のカスなどです。これらが浴室の排水口に溜まることで異臭を発生しやすくなるので、換気扇をつけて浴室内の空気をきれいに保ちましょう。
3.住宅の寿命が長くなる
木造住宅の場合、浴室に溜まった湿気を放出せずに放置してしまうと、木が傷んで腐るおそれがあります。木材が腐ると、シロアリなどの害虫が発生しやすくなり、浴室や床下や柱などを食べてしまうおそれがありとても危険です。湿気により木を腐るのを防ぐためにも、換気をして湿気を溜めないようにしましょう。
つけっぱなしでも電気代は案外かからない
浴室の換気扇を毎日つけた場合、月々の電気代がどのくらいになるのか気になる方も多いのではないでしょうか。しかし換気扇は24時間つけっぱなしにしても、月々約400円前後しかかかりません。
対して、電気代を心配して切ってしまうと、浴室内に臭いがこもる・カビが発生する・木材が傷んで住宅の寿命が短くなるといったデメリットが生じやすくなるのです。電気代を削減しようと換気扇を切ったことによって、月々の電気代よりも浴室に染みついた臭いやカビの除去費用で浪費してしまうかもしれません。
換気の効果をあげる方法
換気扇の効果をあげるひとつめは、浴室を密室にして換気扇を回すことです。浴室内を閉めきって空気を閉じ込めることで、浴室内で空気が循環しやすくなります。浴室と脱衣場のドアを開けたまま換気をしてしまうと、脱衣場に流れた湿気によりカビが発生するおそれがあるので注意しましょう。
ふたつめは、空気の通り道をきれいに保つことです。浴室の換気扇は毎日使用するため、ホコリなどの汚れが溜まりやすいです。汚れが溜まった状態で使用すると、空気と一緒に汚れが舞ってしまうおそれあります。そのため月に1度フィルターの掃除をおこなうようにしましょう。本体の掃除は年に1度でも問題ありません。
ほかにも浴室乾燥機を10年以上使用している際は、思い切って換気扇を新しいものに交換してしまうのもよいでしょう。浴室換気扇の使用年数は約10年とされているため、掃除をしたのに換気扇の効きが弱い・ガタガタといった音がする場合には、交換するタイミングとなります。
弊社は浴室換気扇の交換に対応する業者を紹介しておりますので、業者があり過ぎてどこの業者に依頼したらよいのかわからないといった際には、ぜひ弊社にお任せください。電話またはメールからお待ちしております。