アンペアとは、同時に使える電気の量のことを指します。簡単にいうと「同時にどれだけの家電を使えるか」ということです。アンペア数は建物やお部屋によって電気会社との契約によって決められていて、あとからでも変更することができます。電気アンペア変更工事とは、その際に必要となる工事のことです。
アンペア数を上げると、同時に使える家電の数を増やすことができます。逆にアンペア数を下げると、電気代を安くすることもできます。
契約アンペア数の変更は電力会社に連絡するとおこなってもらえます。しかし、アンペアを上げて家電の数を増やしたい場合は、コンセントの数も増やさないと意味がないこともあります。コンセントの増設工事はときに命の危険もともなうため、特定の資格がない人はおこなってはいけないと法律で定められています。そのため、多くの場合は必然的に、電気工事の業者へ連絡することになるのです。
本コラムでは、アンペア工事の内容や契約アンペアについて詳しくご紹介します。契約アンペアの役割や生活への影響を知り、アンペア数の上下を決めて、より快適に生活できるお部屋にしてみましょう。使う家電の数を増やすためにアンペアを上げる場合は、電力会社への連絡だけでなく、身の安全のために電気工事会社にも依頼しましょう。
アンペア変更工事
アンペアの変更をするときには、知っておきたいことがあります。それは、現在の電気容量です。電気容量は自分で簡単に確認することができるので、その方法をご紹介します。また、参考までにどこに相談して、どのような流れで工事をおこなうのかもあわせて解説します。
電気の容量を確認する方法2つ

現在の電気の容量は以下の2つの方法で確認することができます。
・分電盤
分電盤のアンペアブレーカーには、アンペア数が書いてあったり、色がついていたりして、見るだけで電気の容量がすぐわかるようになっています。
アンペア数ごとの色分けは、電力会社によって異なります。電力会社のHPなどで該当するアンペア数を確認しましょう。
・検針票
電力会社から検針票や請求書が届く場合は、そこに契約アンペア数の記載があります。紙ではなくインターネット上で検針票を管理している場合も、契約アンペアの記載はあるので確認が可能です。
アンペア工事ってどんな工事?
アンペア変更工事は、アンペア数を変更するだけであればブレーカーの交換工事で済ませることができます。しかし、回路数を増やすなどの大幅な変更が必要であれば、分電盤ごと交換する必要があるのです。
分電盤周りをいじるだけなら電力会社に依頼して、ブレーカーを交換してもらうことができます。回路を増やしたり、電圧を変更したりするのであれば、電気工事業者への依頼も必要です。
まずは電力会社に希望のアンペア数などを伝え、電気工事が必要な内容かどうか確認するとよいでしょう。そして、アンペア変更が可能であれば担当者が来て工事をおこないます。アンペア変更工事には立ち会いが必要になるため、工事の日にちを決める際は、必ず立ち会いのできる日にしましょう。
また、1時間もしない程度ではありますが、工事中は電気が使えなくなります。電気が使えなくても問題のない時間におこないましょう。
アンペア変更工事は無料?
アンペア変更工事は、分電盤周りを少しいじる程度の作業であれば、電力会社が無料でおこなってくれます。しかし、無料でアンペア変更工事をおこなっただけでは、使用する家電の数を増やすことができない場合もあるので注意が必要です。
ひとつのコンセントに繋げられる家電の数には限りがあります。延長コードのテーブルタップを使えばよいと思うかもしれませんが、テーブルタップはもともとある電力を小さく分けるだけのものですし、テーブルタップに別のテーブルタップをつなぐたこ足配線は火災の危険が高いのでおこなってはいけません。そのため、使用する家電の数を増やしたいのであれば、電気アンペア変更工事と合わせて、コンセントの増設工事が必要になることも多いのです。
コンセントの増設工事は電気工事士の資格がないとおこなってはいけないということが、法律で定められています。コンセント増設工事はかならずプロの電気工事業者に依頼しましょう。
電気アンペア変更工事に際して、コンセントを増設したいという方は、お気軽に弊社にご相談ください。弊社では、室内用・屋外用のコンセント増設や、コンセントの取替え工事など、さまざまなコンセント工事をおこなっております。ご相談・お見積りは無料で、ご契約前のキャンセルも費用はかかりませんので、いつでもお気軽にお電話ください。
アンペアの基礎知識
ここでは、契約アンペアについて詳しくご紹介します。契約アンペアとは何か、アンペアが違うことでどのような影響があるのかを覚えておきましょう。アンペアの違いを知っておくことで、毎月の電気代を節約できるかもしれません。
契約アンペアとは何か

契約アンペアとは、自宅やオフィスで同時に使用できる電気量のことをいいます。契約アンペア内の電気量であれば、何をいつ使用しても問題なく使用可能です。
一般的な契約アンペアは、一人暮らしもしくは二人暮らしで30A、電化製品の使用頻度が高い家族で50A、オール電化の家庭で60A以上です。
契約アンペアを超える電気を使用した場合は、アンペアブレーカーが落ちて自宅やオフィスのすべての電気が使えなくなります。ブレーカーを上げれば電気を復旧することはできますが、そのときは再度ブレーカーが落ちないように電化製品の使用状況に注意しましょう。
契約アンペアが小さすぎると?
契約アンペアが小さすぎると、一度に使用できる電化製品がとても限られます。そして、誤ってアンペア数の大きい電化製品を同時に使用すると、すぐに契約アンペアを超えてブレーカーが落ちてしまいます。
そのため、エアコンや電子レンジなどのアンペア数の大きい電化製品は使用できる時間が限られるなど、生活するうえでの制限ができるので注意が必要です。
契約アンペアが大きすぎると?
契約アンペアが大きすぎる場合は、電化製品の使用でブレーカーが落ちることは少なくなりますが、使われない電気が多いにも関わらず電気料金が高くなります。
アンペア数によって電気の基本料金が決まるので、契約アンペアが大きければ大きいほど電気料金は高くなります。そのため、普段の電気の使用量を大幅に上回るアンペア数で契約していると、電気もお金も無駄にすることになるのです。
契約アンペアによって基本料金が決まる
上記でも説明したとおり、電気の基本料金は契約アンペアによって決まり、契約アンペアが大きくなるにつれて基本料金も上がります。
契約アンペアが20Aで月に600円前後、50Aになると月に1,500円前後が基本料金になります。契約アンペアは1年間同じ契約が続くので、契約アンペアの違いで電気料金は大きく変わります。
電気料金節約のために契約アンペアを小さくすることはできますが、小さすぎると電化製品の使用に制限がかかり、容量が少ない分ブレーカーが落ちやすくなります。使用する電気量を計算して、過不足のないように契約アンペアを決めましょう。
電気工事の依頼先に迷ったら
契約アンペアの違いによって、家電の使い方から電気料金までさまざまな場面に影響があることがわかりました。そして、契約アンペアを変更することで、新たな配線やコンセントの工事などが必要になった場合は、その分の工事も必要です。
しかし、アンペア変更による生活への影響や必要な工事がわかっても、どのような業者に依頼するべきかわからないという方もいるでしょう。
そんな方はぜひ一度、弊社の無料見積りをお試しください。お客様からご連絡をいただいたら、お客様のご都合のよろしいお日取りに現地に赴き、正確なお見積りをお出しします。不適切な金額をご提示することはございませんので、ご安心ください。
他社との相見積りもしていただけますし、見積り後のキャンセルも無料です。依頼内容だけでなくスケジュールやご予算など、ご要望があれば、お気軽にご相談ください。
アンペア変更工事の前に
工事後にアンペアの大きさが足りなくなることのないように、アンペア変更工事をおこなう前に確認するべきことがあります。それが電化製品のアンペア数です。ここでは、おもな家電製品のアンペア数をご紹介します。
また、賃貸やオフィスではそれ以外にも注意すべき点や確認すべき点があるのであわせてご紹介します。
各電化製品のアンペア数

一般的によく使用される家電のアンペア数をご紹介します。
- 冷蔵庫 2.5A
- エアコン(10畳) 7.5A(起動時のみ14A)
- テレビ(32型) 1.2A
- 洗濯機 3A
- 電子レンジ 15A
- 炊飯器 11A
- ドライヤー 12A
- 空気清浄機 0.5A
- LED照明(約10畳) 0.3A
- PC 1.5A
- 家庭用プリンター 0.6A
アンペア数は、消費電力(W)を電圧(V)で割って求めます。機器の大きさや種類、特に同じメーカーの電化製品であっても、アンペア数は異なりますので、上記のアンペア数はあくまでも目安程度にしてください。
そして、エアコンのように使用時と起動時でアンペア数の異なる電化製品もあります。使用する電化製品のアンペア数を計算するときは、少し余裕を持った計算をおすすめします。
賃貸での注意点
賃貸物件でも、居住者が契約アンペアを変更することはできますが、いくつか注意点があります。
マンションやアパートでは、部屋ごとだけではなく建物全体で使える電気の最大容量が決まっていることがあります。そのため、アンペア数を変更することで建物全体での電気の最大容量を超える場合は、簡単には変更できません。新たにケーブルの引き込みなどの工事をする必要が出てきます。
先に管理会社や大家さんにアンペア変更工事の許可を取ってから、電力会社に連絡し希望のアンペア数への変更が可能かどうか確認しましょう。
オフィスでは回路数もチェック
建物内の電気は、分電盤でいくつかの回路にわけて使われています。回路をわけることによって、ショートや漏電などのトラブルが起きたときにすべての電力が不能になることを防ぐことができるからです。
複合機などのアンペア数の大きい機器を使用する場合、それだけのために1つの回路が必要になります。そのため、回路数が少ないと必要な機器が使用できなくなるおそれがあります。
多くの電力を同時に使用するオフィスでは、電力の最大容量だけでなく回路数までしっかりとチェックしておきましょう。
オフィスでは200Vがおすすめ
一般的な日本の家庭で使われている電圧は100Vですが、オフィスで使用されるような電化製品は200V対応のものが多いため、100Vの電圧では必要な電力が機器に供給されません。
また、アンペア数は消費電力を電圧で割った値になるので、電圧が上がれば必要なアンペア数は下がるということです。つまり、電圧を上げることで電気容量を節約することができるのです。
200V対応の電化製品を多く使用する場合は、電圧の変更をおすすめします。しかし、一般的な家庭で使用する電化製品は100V対応のものが多いため、100Vのままでもまったく問題ありません。わざわざ変更する必要はないでしょう。
工事はまとめて業者に依頼しよう
電化製品のアンペア数やオフィスでの回路をチェックして、専用回路が必要な場合や電圧の変更が必要な場合は、まとめて業者に依頼しましょう。
弊社では、電気アンペア変更工事にともなっておこなうさまざまな電気工事を、まとめて承っております。「電気アンペア変更工事以外にも、コンセント増設や回線工事もおこないたい」など、いくつかの工事をご希望の方は、ぜひ弊社にご相談ください。
「できるだけ安く工事をおこないたい!」とお思いの方は、弊社の無料お見積りを試さないと損です。電気工事のプロが現場に駆けつけて無料で見積りをおこないますので、適切な金額で工事ができます。
また、ご契約の前であればお見積り後のキャンセルも無料のため、とにかく業界の相場を知りたいという方や、ほかの業者とも比較して検討したいという方にも、快適にご利用いただけます。ご相談だけでも無料ですので、ぜひお気軽にお電話ください。