
ケーブルなどの接続に問題がないのにテレビの映りがよくない場合は、アンテナやテレビブースターが故障しているかもしれません。本来、テレビに映し出されている映像は、アンテナ・ブースター・分配器・ケーブル・チューナーの順でテレビまで届けられています。
そのため、ケーブルやチューナーなどの機器に異常がない場合は、その前にあるアンテナやテレビブースターに原因がある可能性が高いのです。この記事では、テレビ映りを改善して快適に視聴するためのアンテナやブースターの点検・対処法について紹介します。ご自宅のテレビトラブルの原因を見つけ、適切な対処をおこないましょう。
アンテナをチェックするときの4つの方法
テレビアンテナは、衛星からの電波を受信する役割をしています。受信された電波はさまざまな機器を通して、映像データに変換され私たちが見るテレビ番組となり映し出されるのです。そのため、アンテナはテレビを見るための根本といっても過言ではないでしょう。そんなテレビアンテナに問題が起きると、テレビの映りなどに悪影響をもたらします。
テレビの映りがよくないときは、まずアンテナの不具合やどれくらい使用しているかチェックしてみましょう。なぜなら、アンテナの寿命はおよそ10年といわれており、長く使用していると故障している可能性が高いからです。アンテナが故障しているか否かの判別方法には、4つの方法があります。それぞれ紹介していくので試してみてください。
1.チャンネルを確認

テレビが映らないときは、リモコンのチャンネルボタンを切り替えてほかのチャンネルが映るかどうか確認してみましょう。もしかしたら、別の契約が必要なチャンネルに切り替わってしまっているおそれがあります。ほかのチャンネルが問題なく映るようであれば、アンテナの故障の心配はないでしょう。
2.テレビの映りを確認
ノイズなどが入りテレビの映りがよくない場合は、ほかの部屋にあるテレビにも同じ症状が出ていないか確認してみてください。アンテナに原因がある場合は、ほかの部屋のテレビでも同じ症状が見られるはずです。
もし、テレビ映りの悪さがその1台のみであれば、アンテナではなくケーブルなどの接続やテレビ自体が故障しているおそれがあるので、再度確認してみてください。
3.破損の確認
テレビ映りの悪化は、アンテナ本体の破損が原因になっていることがあります。アンテナは常に外に晒されているため、雨風などに強いつくりになっているでしょう。しかし、台風などの強風によって、破損してしまうこともあります。
まずは、屋根やベランダにあるアンテナが折れたり倒れたりしていないか確認してみてください。もしアンテナが破損しているようであれば、業者に修理を依頼することになるでしょう。
4.傾きを確認
アンテナの傾きが少しでもずれていると、上手く電波が受信できずテレビ映りが悪くなってしまうことがあります。アンテナの向きが正しいかどうか確認するには、近隣の家に設置されているアンテナの傾きや方向と見比べてみましょう。
まったく傾きや向きが異なる場合は、アンテナの傾きがテレビ映りに影響を与えているおそれがあります。安全に作業できる場合は、自分で傾きを修正することも可能です。しかし、アンテナの傾きの調節は非常に繊細で、少しでもずれるとテレビの映像が乱れてしまいます。
アンテナが落下したり、作業中に転落したりすることもあるかもしれません。また、修理内容によっては資格が必要なこともあるので、業者に依頼して修理・交換してもらいましょう。
アンテナが正常ならテレビブースターが故障しているかも……
アンテナに問題がない場合、テレビブースターが故障しているかもしれません。テレビブースターとはアンテナで受信した電波がテレビに送られる際に、何らかの原因で電波が弱くなってしまったとき、電波を増幅させる機器のことです。電波を強くすることで、きれいな映りでテレビを楽しむことができます。
しかし、このテレビブースターが故障していると電波が弱いままで、テレビ映りを悪化させてしまうでしょう。テレビブースターが故障する原因には、以下の3つのことが考えられます。新しいものに交換しないと、故障を繰り返してしまうこともあるのでチェックしておきましょう。
【故障の原因1】寿命

テレビブースターの寿命は、およそ10年といわれています。そのため、寿命を超えた状態で使用し続けていると、テレビ映りに問題が発生してしまうことがあるのです。もし自宅のテレビブースターが10年以上経過している場合は、交換も視野に入れておくとよいでしょう。
【故障の原因2】電波
テレビブースターの故障は、電波状況が影響していることがあります。先ほどもお話しましたが、本来テレビブースターは、電波が弱いときに増幅させるための機器です。そのため、電波が十分な強さを保持できている場合は、取り付ける必要はありません。
しかし、電波が強いのにもかかわらず取り付けられている場合は、ブースターが異常をきたしテレビが映らなくなってしまうのです。もしアンテナを設置したばかりなのにもかかわらずテレビが映らないという場合は、自宅の電波状況を調査してもらいましょう。実はテレビブースターが必要ない環境かもしれません。
【故障の原因3】異常発振
テレビ映りが悪くなる原因のひとつとして、異常発振が挙げられます。異常発振とは、テレビブースターが過剰に作動して電波を増幅させ、その電波が必要な電波を妨害することです。この異常発振は、出力用のケーブルと入力用のケーブルを整理整頓のためまとめておいたり、テレビブースターとアンテナの距離が近かったりすると起こります。
異常発振を解消するには専門的な知識を要するため、素人には修理することが難しいといえるでしょう。そのため、業者に依頼して直してもらうことをおすすめします。
アンテナ・ブースターの修理交換にかかる費用相場
テレビの映りがよくない原因が、アンテナなのかテレビスースターなのか判明したら、適した修理や交換をおこないましょう。アンテナやテレビブースターの修理は知識や技術も必要なため、業者に依頼して直してもらうという方が多いかもしれません。しかし、業者に依頼すれば当然費用はかかってしまいます。
プロに依頼するうえで不可欠な修理費用ですが、大体の相場を知っておくと安心です。また、相場を事前に把握しておくことで、料金が適正な業者を選ぶこともできるでしょう。アンテナやテレビブースターの修理・交換費用は、作業費、材料費、出張費などで構成されています。費用の相場は、以下のとおりです。
【アンテナ・テレビブースターの修理・交換費用の相場】
- 地デジアンテナ設置(八木式):1万円~
- デザインアンテナ設置:2万円~
- BS/CSアンテナ設置:約1~2万円
- 4K8Kアンテナ設置:1万5千円~
- 地デジとBS/CSアンテナ設置:5万円~
- 地デジと4K8K対応BS/CSアンテナ設置:7万円~
- アナログアンテナ撤去:約5,000~2万円
- アンテナの角度調整:5,000円~
- アンテナの撤去・処分:5,000円~
- ブースター設置・交換:約8,000~2万5千円
- 分配工事:約4,000~2万3千円
まずは見積りを取ろう!

さきほどご紹介した修理や交換費用の相場は、あくまで一般的な価格です。実際修理や交換をしたときは、アンテナの設置場所などによる修理の難易度や材料費、出張費などによって大きく左右されます。
ご自宅のアンテナやテレビブースターの修理・交換にかかる費用を明確にするには、業者に見積りを依頼するとよいでしょう。業者は現地調査をおこない、必要な作業や料金が書かれた見積り書を出してくれます。できるなら、1社だけではなく、複数の業者に見積りを依頼して比較してみてください。
そうすれば料金や作業内容などに納得がいく業者を選ぶことができるでしょう。アンテナ110番では、無料で現地調査、見積りを承っています。お客様のご要望をお電話でお伝えいただければ、条件に合ったアンテナ工事業者をご紹介いたしますので、まずは無料見積りからご依頼ください。
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