
アンテナ工事にかかる時間は、設置するアンテナの種類や設置場所によって変わります。テレビアンテナには地上デジタル放送用と衛星放送用があり、それぞれに形状や設置方法が異なるいくつかの種類があるのです。
当記事では、アンテナ工事の流れやアンテナの種類、工事費用の目安についてもご紹介しています。
ご希望の放送を視聴するためにはどの種類のアンテナが必要なのかを、事前に確認しておきましょう。アンテナの種類や設置場所の希望をあらかじめ業者に伝えておけば、作業時間の目安がわかるだけでなく、よりスムーズに作業を進めてもらうこともできますよ。
なお、アンテナの設置をご希望の方は【アンテナ110番】で対応可能なので、ぜひご利用ください。ご相談とお見積りは無料で、またお問い合わせは24時間365日受け付けていますので、スピーディーに対応することもできます。
アンテナ工事にかかる時間の目安と作業の流れ
テレビアンテナの設置をお考えの方は、アンテナの工事にかかる時間や作業の流れが気になりますよね。この章では、アンテナ工事の作業時間と工事の大まかな流れについてご紹介していきます。
アンテナ設置工事の作業時間
アンテナの設置工事を業者に依頼した場合、設置作業にかかる時間はおよそ2~3時間です。ただし、アンテナの種類や設置する環境、作業者などによってかかる時間は変わってきます。
具体的には、地デジ用アンテナまたはBS/CS用アンテナ単体の設置で2時間前後、地デジ用アンテナとBS/CS用アンテナを同時に設置する場合は2.5~3時間程度というのが一般的なようです。ただし、“ブースター”という電波を増幅させる装置の設置が必要な場合には追加で30分程度、建物が老朽化している場合には1時間程度余分にかかることもあります。
依頼する業者によっても差がありますし、もしもご自分で設置をおこなうという場合はさらに時間がかかってしまうでしょう。
作業時間の目安を前もって知っておきたい場合には、業者に直接確認しておいてください。
アンテナの種類とおもな設置場所については、のちほど詳しくご紹介します。
アンテナ工事の流れ
アンテナ工事を業者に依頼した場合、当日の作業は以下のような流れでおこなわれます。
- 現地調査をして現状の確認をする
- アンテナの工事を始める
- 問題なく視聴できるか確認する
- 確認ができたら料金を支払う
まずは現地調査をおこない、お住まいの地域の電波状況などをチェックします。設置するアンテナの種類や設置場所が決まったら、詳細な見積りを出します。優良な業者であれば、見積り内容に対してきちんと了承を得てから作業を開始するはずです。
アンテナ設置後には視聴確認をおこないます。もしも電波が弱いと判断された場合には、ブースターを取り付ける必要があります。問題なく視聴できることが確認されたら作業完了です。
事前に確認しておくこと・用意しておくもの
アンテナ工事の依頼をする前に、以下の3点を確認しておくことをおすすめします。
- 業者のアフターフォローはあるか
- メーカーの保証はあるか
- 支払いにカードは使えるか
アンテナ工事を依頼する際には、保証期間などのアフターフォローが充実しているかを確認するようにしましょう。万が一施工後にトラブルが起きてしまったときに、すぐに対応してもらえるかどうかは重要なポイントです。
また、アンテナ自体にメーカーの保証がついている場合があります。半年~1年という期限が設けられている場合が多いですが、メーカーごとに違うため保証期間を確認しておくようにしましょう。
支払い方法がキャッシュレス決済に対応しているかどうかも、事前に知っておきたいポイントですね。クレジットカードやQRコードでの支払いに対応していない業者に依頼する場合には、手元に現金を用意しておく必要があります。
テレビアンテナの種類を確認しておこう
前述のとおり、アンテナ工事にかかる時間はアンテナの種類によって異なります。業者が準備するものも変わってくるため、スムーズに作業を進めてもらうためにもどのタイプのアンテナを設置したいのかをあらかじめ伝えておきましょう。
テレビアンテナには地上デジタル放送を見るためのアンテナと、衛星放送(BS/CS)を見るためのアンテナがあります。それぞれどのような種類があるかご紹介します。
地デジアンテナ

地上デジタル放送を視聴するためにはUHF(極超短波)といわれる、周波数300MHz~3GHzの電波を受信するアンテナが必要になります。
地デジ用のアンテナとして一般的なのは以下の3種類です。
種類 | おもな設置場所 | 特徴 |
八木式アンテナ | 屋根上 | 魚の骨のような見た目。屋外の高所に設置できるため、電波の受信感度が高い。テレビ放送のほか、ラジオや無線のアンテナとして利用されることもある。 |
デザインアンテナ | 高所の外壁 | “ボックスアンテナ”や“平面アンテナ”とも呼ばれる平たい箱型のアンテナ。シンプルかつコンパクトで景観を損なわない。八木式アンテナに比べると電波の受信感度はやや弱い。 |
室内アンテナ | 室内の窓際 | テレビのすぐ近くに設置する。設置が簡単な反面、電波が建物や周囲の環境に影響されやすいため受信感度は弱い。 |
テレビアンテナとしてもっとも普及しているのは、八木式アンテナです。八木式アンテナの設置工事にかかる時間は2時間ほどでしょう。
デザインアンテナは、その名のとおり見た目がよいため近年人気が高まっています。デザインアンテナの設置時間も2時間ほどです。
室内アンテナは専用ケーブルでテレビにつなぐだけでよく、工事の必要がありません。うまく電波を拾えれば、5分ほどで設置することができます。しかし、電波の受信感度が弱く不安定なため、周囲の環境や天候などによってもテレビがまったく映らないこともあるのが難点です。
このほかに、おもに無線やラジオの受信に使われる以下のようなアンテナを、地デジアンテナとして利用することもできるかもしれません。ただし、どのアンテナも地デジ電波の受信状況は安定しにくいため、あくまでも臨時のアンテナとして考えたほうがよいでしょう。
種類 | おもな設置場所 | 特徴 |
ダイポールアンテナ | 庭 | 左右対称、2本の直線のシンプルなアンテナで、自作することも可能。庭に高いポールを立てて設置したり、屋根の上やベランダに設置したりする。 |
ロングワイヤーアンテナ | 高所の外壁 | 支柱に長いワイヤーを張ったアンテナで、長波から短波まで受信することができる。 |
ループアンテナ | ベランダや室内 | 導線を環状に巻いたアンテナ。ラジオの受信に使われるアンテナで、雑音に強い。 |
モービルホイップアンテナ | 車 | 車用のアマチュア無線アンテナ。ベランダにも設置できる。車内テレビ用アンテナとして使われることもあるが、雑音が入りやすい。 |
BS/CSアンテナ
衛星放送の受信に使うのは、“パラボラアンテナ”と呼ばれるお椀型のアンテナです。パラボラアンテナには、「BSのみに対応したアンテナ」「BSとCSのどちらにも対応したアンテナ」「2K放送にのみ対応したアンテナ」「4K・8K放送にも対応したアンテナ」があります。見たい画質や放送局を事前に確認して、適切なアンテナを選びましょう。
いずれのパラボラアンテナも、屋根上やベランダに設置します。設置時間の目安は2時間前後ですが、電波を受信するための微妙な角度調整に時間がかかることもあります。
アンテナ工事の料金相場
アンテナの工事を業者に依頼するとなると、どうしても費用面が気になりますよね。ここでは、「設置」と「修理」にわけて費用相場をご紹介していきます。おもな依頼先や料金が変動する要素についても確認しておきましょう。
アンテナの「設置」にかかる費用相場

一般的に、八木式アンテナの新規設置とブースター工事を同時におこなった場合、3万円~10万円が相場だとされています。
相場に開きがある大きな要因は、「業者ごとに異なる料金設定」と「作業内容によって必要となる追加費用」です。
アンテナ設置にかかる費用は、どこに依頼するかによって違ってきます。おもな依頼先は以下のとおりです。
- アンテナ工事専門業者
- ホームセンター
- 家電量販店
- ハウスメーカー
- リフォーム会社
アンテナ工事専門業者はほかの業態に比べて価格設定が安い傾向があります。また、専門業者ならではの知識や技術によるスムーズな施工も期待できるでしょう。
ホームセンターも、価格帯としては専門業者と近いです。しかし、受注数が多くないため対応に不慣れなことや、部品が取り寄せになって時間がかかることもあるようです。
家電量販店は、テレビを購入したついでにアンテナ工事を依頼することもできるため便利です。ただし、費用は専門業者に比べると5千円~1万円程度割高になりがちです。
新築やリフォーム時には、ハウスメーカーや工務店に依頼するという選択肢もあります。一括して頼める点はよいのですが、価格設定は高い傾向にあります。
以上のように、同じアンテナ設置工事を依頼しても、業態によって価格設定はさまざまです。また、同じ業態であっても会社ごとに料金設定は異なります。
さらに、設置場所が腐朽している場合などには補強の部材が必要となることや、位置関係によってケーブルの延長が必要な場合、高所作業費が追加でかかる場合などもあります。必ず見積りを取って、費用の総額を確認しましょう。
アンテナの「修理」にかかる費用相場
アンテナの修理にかかる費用相場は、一般的におよそ1万5千円~だといわれています。
アンテナの方向修正などの比較的簡単な修理であれば、1万円以内でもできるかもしれません。一方で、アンテナの立て直しなどの大掛かりな修理になると料金は上がってしまいます。
また、アンテナが完全に壊れてしまった場合には、新しいアンテナとの交換が必要です。アンテナ本体の費用に加えて古いアンテナの取り外し費用もかかるため、新規設置工事以上に費用がかかることもあるでしょう。
なお、アンテナ修理も依頼先による価格の違いがあるので、きちんと料金表を確認して比較検討をおこなってください。業態による価格帯は、設置と同じくアンテナ工事専門業者が安く、ハウスメーカーやリフォーム会社は高い傾向にあります。
受信する電波が弱いときはブースターが必要なことも
電波の受信感度が弱い場合にはブースターを設置する必要があります。ブースターの種類や特徴などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ブースターとは

ブースターとは、電波が弱くなかなか受信できない場合に使用する機械です。電波基地局から遠い場合など、電波が拾いにくいときに活用します。
ブースターを使えば弱い電波も増幅して拾うことができるため、電波基地局から遠く離れた地域にお住まいでもスムーズに視聴をすることが可能になります。
ブースターの種類
ブースターにはアンテナと同様にいくつか種類があります。ここでは、「家庭用」「共同受信用」「卓上用」の3種類に分けてそれぞれご紹介していきます。
〇家庭用
家庭用のブースターは、戸建住宅でおもに使われているブースターです。ブースター本体と電源が離れており、本体は屋外に設置するため防水性に優れています。家庭用のブースターには“混合経路”がついていて、地上波放送と衛星放送のアンテナの両方の電波レベルを同時に上げながら引き込むことができます。
〇共同受信用
共同受信用のブースターは、マンションやアパートなどの共同住宅で使用するタイプのブースターです。各住まいで一斉に使用するため、耐久性に優れています。
〇卓上用
卓上用のブースターは、屋内のテレビの横などに設置して使用します。増幅できる電波レベルは低いため、「複数台あるテレビのうち1台だけ映りが悪い」といった場合に利用されることが多いようです。シンプルなデザインのものが増えていて、価格も安いため気軽に導入できるのではないでしょうか。
まとめ
テレビアンテナの工事にかかる時間は、2~3時間程度というのが一般的です。ただし、設置するアンテナの種類や設置場所の環境、依頼先や作業者の熟練度などでも作業時間は変動します。
アンテナ工事の時間の目安を知りたいという場合には、業者に直接問い合わせるのが一番確実でしょう。また、「どの種類のアンテナを選べばよいかわからない」といった場合にも、一度相談をしてみてはいかがでしょうか。
業者にアンテナ工事を依頼する際には、保証の有無やアフターフォローについて確認することも大切です。複数の業者の見積りを取れば、費用の比較をすることもできます。
せっかく業者を利用してアンテナの工事をおこなうわけですから、誰しも満足のいくサービスを受けたいですよね。ホームページや口コミサイトの情報も参考にして、ぜひ納得できる業者を選んでください。