「ネズミに生活をおびやかされたくない」という方は、一刻も早く対策しましょう!
素早く動き回ってあらゆる場所にあらわれるネズミは、健康面や経済面などさまざまな方面に被害をおよぼす害獣です。
不潔な場所で活動しているため、ダニなどの害虫や病原菌を媒介しますし、人間の食料を食べたり生活に必要なものをかじって壊してしまったりすることもあります。
さらに、放置すればあっという間に繁殖して、より大きな被害が発生することも考えられます。
ネズミ被害の危険性をよく理解して、迅速な駆除と予防をおこないましょう。
この記事ではねずみ被害にはどういったものがあるのか、またその恐ろしさについてみていきます。
ネズミ被害1:衛生面への悪影響

ネズミに清潔なイメージを抱く方は少ないでしょう。
では、ネズミがどれほど衛生面に影響を及ぼすかご存知でしょうか?
最初に、ネズミの衛生面の悪影響を含めた、わたしたちにもたらす健康被害について見ていきます。
ネズミに噛まれたことによる健康被害
ネズミの前歯は鋭く大きく伸びているため、襲われると深い傷になるようです。
小さなお子さんや年配の方のいるご家庭は特に要注意です。
世界各国で報告されている噛みつきの被害者は老人や小さな赤ちゃんが多いようです。
また、野生のネズミは多くの菌を保有する自然宿主と言われています。
ネズミによる噛みつき被害でも特におそろしいと言われているのが以下の2つです。
▼鼠咬症(そこうしょう)
鼠咬症の臨床所見としては、ネズミに咬まれた後、多くは7日以内に、悪寒を伴う発熱、多発関節痛(好発部位は膝・足関節)を呈する。初期症状として、これら以外に頭痛、嘔気、咽頭痛、倦怠感などの症状を伴うこともある。発熱が出現した2~4日後、四肢に多彩な皮疹が出現し(斑状丘疹状発疹、点状出血、紫斑)、手掌や足底には、有痛性膿疱を認める場合もある。関節痛は、長期間遷延する例や、発赤・腫脹などの関節炎の所見を伴う例もあり、これまで化膿性関節炎を合併した症例も報告されている
出典:国立感染症研究所|石垣島での鼠咬症症例について(最終閲覧日:2023年11月13日)
▼アナフィラキシーショック(アレルギー症状)
アナフィラキシーの症状はさまざまです。もっとも多いのは、じんましん、赤み、かゆみなどの「皮膚の症状」。次にくしゃみ、せき、ぜいぜい、息苦しさなどの「呼吸器の症状」と、目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなどの「粘膜の症状」が多いです。そして腹痛や嘔吐などの「消化器の症状」、さらには、血圧低下など「循環器の症状」もみられます。これらの症状が複数の臓器にわたり全身に急速にあらわれるのが、アナフィラキシーの特徴です。
特に、急激な血圧低下で意識を失うなどの「ショック症状」も1割程みられ、これはとても危険な状態です。
出典:アナフィラキシーってなあに.jp|アナフィラキシーの症状(最終閲覧日:2023年11月13日)
ネズミを見つけても不用意に刺激したり、素手で捕まえようとしたりすることはやめましょう。
家ネズミは現在、クマネズミ・ハツカネズミ・ドブネズミと3種類いますが、特にドブネズミは人間を向かってきて威嚇するような凶暴な側面もあります。
ドブネズミの生態の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
ネズミのフンによる健康被害
ネズミは多くの病原菌やウイルスを保有している厄介な媒介者です。
それは排泄物も同じで、ネズミの糞害には健康被害も含まれています。
ネズミのフンに含まれていると言われている病原菌・ウイルスは以下のとおりです。
- ハンタウイルス
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症状は発熱、頭痛、悪寒、脱力、めまい、背部痛、腹痛、嘔吐。
顔面の発赤、目の充血、発疹などの出血症状が見られることもある。参考:厚生労働省検疫所「FORTH」|ハンタウイルス感染症(腎症候性出血熱、ハンタウイルス肺症候群)(Hantavirus Infection)(最終閲覧日:2023年11月13日)
- サルモネラ菌
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症状は下痢、腹痛、発熱などが見られる。
まれにサルモネラが血液中に入り、他の臓器に病気を起こし、重症化することもある。参考:厚生労働省検疫所「FORTH」|サルモネラ感染症(最終閲覧日:2023年11月13日)
- レプトスピラ菌
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症状は頭痛、発熱、悪感、筋肉痛、吐き気、下痢や腹痛など。
皮膚に発疹が現れることもある。参考:厚生労働省検疫所「FORTH」|レプトスピラ症(ワイル病)(Leptospirosis)(最終閲覧日:2023年11月13日)
サルモネラ菌はフンに限らず、ネズミの体にも付着していることがあります。
ネズミの体に付着している病原菌はいくつもあるため、素手で触れるのは避けましょう。
ネズミ被害2:生活環境の悪化
ネズミによって快適な生活環境が汚染され、生活被害や心理的被害も大きくなります。
ネズミに住み着かれた家では落ち着かず、ノイローゼになってしまうかもしれません。
臭い被害
ネズミに住み着かれ、餌場として認識されてしまえば糞尿の臭いに悩まされることになります。
住宅の臭いは染み付いてしまうとなかなか落ちません。
日々こまめに掃除や消毒をおこなっていても、ネズミ1匹いるだけで台無しです。

害虫被害
ネズミの糞尿や死骸に引き寄せられて害虫が湧くことも考えられます。
また、ネズミの体にはイエダニというダニが寄生しています。
宿主のネズミが死ぬとイエダニは人間に寄生し、発疹が残ったり強いかゆみに襲われたりします。
害虫駆除も必要になると生活被害や心理的被害だけではなく、余計な費用が発生し家計にも大きな打撃を与えることになります。
近所トラブルへの発展
ネズミによる臭い被害も害虫発生も近隣トラブルに発展する場合があります。
ネズミ・臭い・害虫は取り除くことは可能ですが、今後も続いていく人間関係はそう簡単にはいきません。
ネズミ被害は近隣トラブルに発展する可能性もあることを頭に入れておき、早めに対処しましょう。
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ネズミ被害3:経済面への打撃
ここからはネズミによる経済面への影響を見ていきます。
被害によっては多くの財産を失ってしまうおそれがあるため要注意です。
建物被害
ネズミに住み着かれると建物にまで被害が及びます。
以下は考えられる建物トラブルです。
- 糞尿により天井や壁にシミがつく
- 建物基礎や土台をかじられる
- 壁に穴を開けられる
- ケーブルをかじられて電話やインターネットが通じなくなる
天井は糞尿の重みや傷みで腐食して落ちてこないとも限りません。
基礎や土台をかじられることは、建物が持つ本来の機能や役割の損失につながります。
建物の資産価値を著しく下げてしまうことにもなりかねません。
漏電事故・火災の発生
ネズミが配線をかじり停電の原因になったケースもあります。
ネズミはネズミ亜目と呼ばれるげっ歯類の一群です。
特徴である歯は生え変わることなく一生伸び続けます。
そのため、固いものをかじることで歯の長さを調整します。
餌に限らず目の前にあるものをかじる習性があるため、家財道具や配線類も被害に遭う可能性があります。
もっともおそろしいのは、電気配線をかじられることによる漏電事故でしょう。
漏電事故は最悪の場合、死亡事故や火事にまで至ります。
出火したのは午前3時ごろで,自動火災報知設備の発報により気づいた警備員が飲食店内の調理場から煙がでているのを確認し,煙の出ている分電盤の扉を開けたところ内部の動力ブレーカーの結線部分にネズミの死骸が挟まり火花が出ているのを発見した。
出典:消防防災博物館|動物が原因 で出火した火災事例について(最終閲覧日:2023年11月13日)
出火原因は,動力用分電盤の扉が完全に閉まっていなかったためにネズミが侵入し動力ブレーカーの一次側結線部分に接触したために短絡,電線被覆に着火して出火したものです。
自分だけではなく、近隣の方や近くを歩いていた方にも賠償責任が生じてしまうこともありえます。
ネズミを1匹放置することで、すべてを失ってしまう可能性はゼロとは言えないのです。
食料被害
ネズミがかじったものはなるべく捨てなければいけません。
ネズミは雑食なので、穀物や野菜、果物などあらゆるものがエサになります。
そのため、家で保管している食材から農地で栽培している作物まで狙われます。
特に無農薬で育てられたものは狙われやすい傾向があるので注意が必要です。
ネズミがかじったものは病気に感染するおそれがあって口にできないので、食材が無駄になってしまいます。
まとめ
最後に、ネズミ被害の要所をまとめました。
- ネズミは多くの病原菌を保有しているため不用意に近づかない
- 二次被害で汚臭・害虫が発生する
- 住宅の資産価値が下がる
- 電機配線をかじられ漏電事故に繋がる
「小さなネズミで大きな被害」を肝に命じ、ネズミには早めに対策しましょう!
ご家庭でできるネズミ駆除の方法はこちらの記事にまとめてあるため、ぜひご覧ください。
もしもネズミ駆除がうまくいかない場合はプロに依頼しましょう。
ねずみ110番にご相談いただければ、ご依頼内容にあわせてお近くのネズミ駆除業者をご紹介いたします。
一刻も早く被害を止めるためにも、ぜひご利用ください!