中古住宅はシロアリに注意!知っておきたい契約不適合責任(瑕疵担保責任)

中古住宅のシロアリ対策

中古住宅の購入をお考えなら、シロアリに注意しましょう。

シロアリ被害は築年数に応じて増加する傾向があります。
しかも、シロアリは木材の内部を食べ進めるため被害が表面化しづらく、物件購入後に被害が発覚することもあるのです。

この記事では、中古住宅を購入したあとにシロアリが発生した場合の責任や、中古住宅を購入する前に確認したいことを詳しくご紹介しています。

中古住宅のシロアリ被害が気になる方はぜひ参考にしてみてください。

※1 加盟店により異なります。詳細は加盟店にお問い合わせください ※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用を頂く場合がございます。

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目次

中古住宅購入後のシロアリ被害は契約不適合責任を問える可能性がある

事前に調査をしていても、残念ながら必ずしもシロアリの存在に気付けるわけではありません。
実際に住み始めてからシロアリ被害に気付いたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中古物件購入後にシロアリ被害を発見した場合には、契約不適合責任を問えないかを確認してみてください。

契約不適合責任とは?

契約不適合責任とは、売買された商品に関して契約内容に適合しない不備があった場合に、売り主が負う責任のことです。

民法の条文は以下のように書かれています。

第五百六十二条

引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買い主は、売り主に対し、目的物の修補、代替物の引き渡し又は不足分の引き渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売り主は、買い主に不相当な負担を課するものでないときは、買い主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

2 前項の不適合が買い主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買い主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない

出典:法務省「民法の一部を改正する法律

売買時に「シロアリ被害はない」として引き渡された物件にシロアリ被害が見つかった場合、品質が契約に適合しないため売り主の責任を問えるのです。

契約不適合責任が認められると、損害賠償請求・契約解除の請求・購入代金の減額請求・修理や代替物の請求ができます。

※損害賠償請求は売り主の故意や過失があったときのみ可能

民法改正前は「瑕疵担保責任」だった

2020年(令和2年)4月1日の民法改正までは、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)によって中古物件売買時の売り主の責任が問われていました。

瑕疵(かし)とは、欠陥や不具合のことです。

中古住宅の瑕疵担保責任では、隠れた瑕疵を知ったときから1年以内は損害賠償請求・契約解除の請求ができました。

シロアリ被害は重大な瑕疵とみなされるため、瑕疵担保責任が適応されていたのです。
瑕疵担保責任の期間も契約書によって短縮ができ、3ヵ月程度に設定されることが一般的でした。

「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」では、期限や担保責任の内容に違いがあります
瑕疵担保責任も契約不適合責任も、契約書に期間の記載がない場合には不具合の発見から1年以内が期限です。

瑕疵担保責任では、期限内に損害賠償請求や契約解除請求の権利行使をしなければなりませんでした。
一方、契約不適合責任では期限内に売り主に対して通知をおこなえばよく、権利行使に関しての期限は定められていません。

また、契約不適合責任では、瑕疵担保責任でも可能だった損害賠償請求・契約解除の請求に加えて、購入代金の減額請求・代替物の請求もできるようになりました。

瑕疵担保責任から契約不適合責任への改正は、買い手にとっては有利な変更だといえます。

損害賠償請求ができる条件

契約不適合責任によって損害賠償請求やシロアリ駆除費用の請求をするには、シロアリ被害を知ったときから1年以内に被害の事実を売り主に通知する必要があります。

ただし、契約書に期間の記載がある場合には、契約書の内容が優先されます。
「契約不適合責任の履行期間は1ヵ月」などとされていることもあるため、契約書をよく確認してください。

また、契約書によって「シロアリ被害あり」と通告されていた場合には、不具合を知ったうえで購入しているので契約不適合に該当しません
シロアリ被害の発生時期が売買契約後で、契約前には被害がなかったことが明らかな場合も対象外です。

中古住宅を購入する前に住宅診断を受けよう!

中古住宅の購入時には、ホームインスペクションを受けることをおすすめします。

ホームインスペクションとは、プロの住宅診断士(ホームインスペクター)が建物の欠陥や劣化部分を確認し、修繕の必要性や費用のアドバイスをしてくれる住宅診断サービスです。

ホームインスペクターは買い主にも売り主にも肩入れするようなことはせず、公平な立場で調査結果を報告します。
信頼できる第三者の調査を受けることで、シロアリ被害や建物の腐朽について正確に把握ができ、購入後のトラブル防止につながります

改修の可能性のある箇所や、改修すべき時期などのアドバイスもしてもらえるので、将来のリフォームに向けてのめども付きやすいです。
子どもの入学金や車の買い替えなどとリフォーム時期が被らないように、長期的な資金計画が立てられる利点もあります。

ホームインスペクションは、中古住宅を購入する方だけでなく、物件の売却をお考えの方にとってもメリットがあります。

売買契約成立後のトラブルは、売り手にとっても避けたいものですよね。
住宅の不具合をきちんと把握し、買い手にあらかじめ伝えておけば、お互いに納得して契約を結ぶことができます。

発見された不具合を修繕したり、付加価値を付けたりすれば、売却価格を上乗せできる可能性もあるのです。

物件の売却前には、専門家の診断を受けることをおすすめします。

シロアリ損害担保特約を付帯できる保険もある

一部の保険会社では、中古住宅購入時に加入する保険にシロアリ損害担保特約を付帯できます。

契約不適合責任が契約前に発生していたシロアリ被害を対象とするのに対し、シロアリ損害担保特約は中古住宅購入後のシロアリ被害に対して保険金が支払われるものです。

加入にはシロアリ被害が発生していないことが条件となり、申し込み時に専門家の検査が実施されます。
ホームインスペクションと同様に建物の状況を把握できるため、購入後の安心につながるのではないでしょうか。

書面の作成や立ち合い確認でトラブルを回避しよう

中古住宅購入時には、書面に記録を残すことや立ち会い確認も重要です。

物件状況等報告書を作成してもらう

損害賠償請求ができる条件

物件状況等報告書とは、不動産を売買する際の契約書にある項目のひとつです。

買い主は売り主と比べると、物件の状況の詳細まで把握するのは難しいものです。
売り主しか知らない事項は、宅建業者が間に入っても発見できないこともあります。

売り主が物件状況等報告書をしっかり記入することは、将来のトラブル発生の防止につながるのです。

引き渡し時には必ず立ち会い確認をする

引き渡し時には必ず売り主と買い主、両者の立ち会いのもと、現地で最終確認をします。
書面の記載事項と現状とで食い違いがないか、できるだけ多くの目で確認することが大切です。

中古住宅では契約前にプロに診断してもらうのがベストですが、できない場合は引き渡しのタイミングでプロに介入してもらうのもおすすめです。

立ち会い確認に同行してくれるシロアリ駆除業者もいるので、一度相談されてはいかがでしょうか。

まとめ

中古住宅を購入するときには、ホームインスペクションを利用したり、物件状況等報告書を確認したりして、シロアリ被害の有無を把握しましょう。

シロアリ対策をおこなっているかどうかも、被害を防ぐためには大切なポイントです。

購入前には気付かなかったシロアリ被害が売買契約完了後に発覚した場合には、契約不適合責任によって売り主の責任を問える可能性があります。

契約不適合責任には期限があるため、シロアリ被害が疑われるときにはできるだけ早めの調査をおすすめします。

シロアリ110番でも、シロアリ調査のご相談を無料で受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。

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#シロアリ #白蟻




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