「アシナガバチを駆除したい!けど自分で駆除できるの?」
アシナガバチは大きいため怖いですが、きちんと準備をおこなえば自分で駆除ができます。
- 駆除に必要な4つの道具をそろえる
- 日没後に巣に殺虫スプレーをかける
- 翌朝に巣を片づける
- 殺虫スプレーで再発防止をする
簡単にまとめると「道具を揃えて日没後に殺虫スプレーを吹きかけるだけ」で、アシナガバチは駆除できます。
ただし巣の大きさによっては自力駆除が危険なケースもあるため、本文でプロに相談したほうがよい巣の特徴を解説します。
この記事では、アシナガバチを安全に自分で駆除する方法から、プロに依頼した場合の費用などを詳しく解説します。
この記事を読めばアシナガバチ駆除の正しい知識が身につくため、安全に手間なくアシナガバチを駆除することができます。
ご自宅のアシナガバチ駆除でお悩みなら、ぜひ参考にしてください。
※蜂の巣駆除は命に関わる危険をともなう作業です。
自身の蜂の巣駆除によって起きたトラブルに対して当社は責任を負いかねますので、必ず自己責任にておこなってください。
自分でアシナガバチを駆除する方法
アシナガバチには毒と針があるため刺されれば危険ですが、きちんと準備を整えれば安全に駆除ができます。
安全にアシナガバチを駆除するために、これから駆除の手順をみていきましょう。
ただし夏から秋に見つけた5cm以上の大きさの巣は、自力での駆除は危険です。
もし条件に当てはまる場合は、「蜂駆除業者に頼むべきアシナガバチの巣」をご確認ください。
1.駆除に必要な4つの道具をそろえる
アシナガバチ駆除に必要な道具は、ホームセンターやドラッグストアで手に入ります。
手に入らない場合は、Amazonなどのインターネット通販で購入してください。
- 殺虫スプレー(ピレスロイド系成分が入ったもの)
- 近くの蜂をたたくラケット
- 防護服、もしくは代用品
- 赤いセロファンを貼った懐中電灯
- 新聞紙、トングやゴミ袋など蜂の巣を片付けるもの
ピレスロイドや赤いセロファンなど、詳細は各項目でじっくり解説します。
蜂駆除といえば防護服が必要ですが、持っている方は少ないでしょう。
そこでレンタルや代用品などを活用する方法を解説します。
防護服を用意する方法
防護服を用意する方法は3つ、購入する、代用品を使う、レンタルするです。
購入する
インターネット通販などで「蜂駆除用」と書かれたものを購入します。
不織布や養蜂用(ミツバチ用)は、薄手でアシナガバチの針が貫通するおそれがあるため避けましょう。
価格は製品にもよりますが、大体6万円~8万円※が目安となります。
※価格は関連記事参照
詳しい選び方は関連記事を参照してください。
代用品を使う

代用品を使うときのポイントは、肌を露出しない厚手の服装にすることです。
アシナガバチの針は5mmほどあり、薄手のレインコートや肌に密着する服では貫通するため避けてください。
レンタルする
市役所や町役場などの役場で、防護服を貸し出している自治体があります。
市区町村の公式サイトを調べると、貸し出し制度をおこなっているか確認できます。
蜂駆除は防護服がないと危険なため、必ず装備を整えてからおこなってください。
アシナガバチを含む蜂駆除では、次の格好は避けてください。
- 黒色の服、靴や手袋
- 柔軟剤や香水などよい香りのするケア用品
黒色やよい香りは蜂を刺激し、攻撃的にします。
ケア用品は使用せず、白っぽい服装にしてください。
2.日没後に巣に殺虫スプレーをかける

日没後の暗い時間帯にアシナガバチの巣に殺虫スプレーをかけ、一晩放置します。
アシナガバチ駆除の時間帯は、夜が最適です。
夜間は出かけていた働き蜂が戻ってきて休んでいるため、動きの鈍いアシナガバチを安全かつ一気に駆除できます。
懐中電灯を蜂の巣にそのままあてると、蜂が驚いて出てくるため赤いセロファンを貼った懐中電灯を使います。
赤い色は蜂が視認しづらいため、アシナガバチが向かってきづらくなります。
駆除中に飛んできたアシナガバチは、殺虫スプレーで駆除ができます。
周囲を飛び回って狙いが定まらない場合は、ラケットではたき落とすこともできます。
殺虫スプレーはピレスロイド系成分がおすすめ
ピレスロイド系成分とは、即効性が高く追い出し効果のある殺虫剤の成分です。
蜂専用の殺虫スプレーがおすすめですが、ピレスロイド系が入っていれば蜂専用でなくても効果は得られます。
たいていの殺虫スプレーにピレスロイド系薬剤が含まれているため、お手持ちの殺虫スプレーを一度確認してみましょう。
関連記事ではおすすめの蜂用殺虫スプレーについて解説しているため、購入を考えている方はご確認ください。
3.翌朝に巣を片づける

明るくなり、作業がしやすくなったらトングや長い棒で巣を落とします。
ほとんどの自治体で虫の死骸は可燃ゴミとして扱っているため、撤去した巣や蜂の死骸は可燃ゴミとして処分してください。
死骸を回収する際は、トングなどを使い素手で蜂を触らないようにしてください。
死骸に触れると反射的に毒針が出ることがあり、素手で触ると毒針に刺されるおそれがあります。
4.殺虫スプレーで再発防止をする
巣があった周辺にも殺虫スプレーをかけて、再発防止をおこないます。
一度蜂に巣を作られた場所は、蜂にとって住みやすい場所ということです。
アシナガバチだけでなく、スズメバチも似たような場所を好むため、アシナガバチを駆除したら忘れずに再発防止もおこないましょう。
殺虫スプレーは「予防効果1ヵ月」などと書かれた、巣作り防止効果のある殺虫スプレーを使用すると効果的です。
また他にもハッカ油やダミーの蜂の巣など、アシナガバチを寄せ付けない方法もあるため利用しやすいもので蜂の巣予防をおこないましょう。
再発防止をおこなったらアシナガバチ駆除は終了です。
小さなアシナガバチの巣であれば自力で駆除ができるため、チャレンジしてみましょう。
しかしアシナガバチの巣によっては、自力駆除が危険なケースがあります。
次の章で確認しましょう。
蜂駆除業者に頼むべきアシナガバチの巣
大きなアシナガバチの巣には蜂がたくさんいるため、自力での駆除は危険です。
もし以下の条件に当てはまる場合は、自力での駆除はあきらめて自治体やアシナガバチ駆除をする業者にご相談ください。
- 6~10月に見つけた巣
- 巣の大きさが5cm以上の巣
- 高い軒下や傾斜面など危険な場所にある巣
アシナガバチ駆除は時期が大きく関係します。
アシナガバチの生態を見ればわかりやすいため、見ていきましょう。

蜂の巣は大きければ大きいほど、中にいる蜂の数が多くなります。
6月以降、さらに5cm以上の蜂の巣は、蜂の数が多く危険なため駆除は避けましょう。
アシナガバチの場合は、6~7月に巣が大きくなるためこの時期の駆除は危険です。
また以前ハチ110番編集部では、複数の蜂駆除業者の方に「一般の方が自力駆除できる蜂の巣の大きさは?」を伺いました。
平均を取ると5cmほどになったため、5cm以上の蜂の巣は危険です。
時期・蜂の巣の大きさを見て、駆除を検討しましょう。
【誤認注意】トックリ・球体型はスズメバチの巣
アシナガバチとよく似た蜂にスズメバチがいますが、スズメバチは危険なため自力駆除はより慎重な判断が必要です。
そこでアシナガバチとスズメバチの違いを解説します。
アシナガバチとスズメバチを見分ける簡単な方法は、巣を確かめることです。
スズメバチは初期とそれ以降で巣の形が変わり、次のような形をしています。
一方アシナガバチの巣はお椀型、穴が露出しているため形を比べるとすぐにわかります。
巣を比べてスズメバチだとわかった方は、駆除の際に慎重な判断をお願いします。
基本的な駆除方法、装備はアシナガバチの駆除と変わりません。
しかしスズメバチはアシナガバチと違い、攻撃的で毒性が強いため駆除には細心の注意が必要になります。
ご自身のアレルギーの有無や万が一刺された際の対応も頭に入れたうえで、蜂駆除をおこなってください。
関連記事にはスズメバチ駆除方法が記載されています。
ご自宅にできた巣がスズメバチだった方はこちらをご確認ください。
アシナガバチ駆除や蜂駆除に関する情報をお伝えしてきました。
しかし「変な場所に作られて駆除は難しそう」「思ったよりも怖そうで自信がない」という方も多いでしょう。
もし自力駆除に自信がない場合は、駆除そのものをやめるか、自治体などに相談しましょう。
次の章で解説します。
アシナガバチを自分で駆除しなくてもよいケース
アシナガバチは、危険性がなければ駆除をする必要がありません。
また賃貸住宅やお住まいの市区町村によっては、アシナガバチ駆除を依頼できるケースがあります。
詳しく解説します。
危険がなければ駆除しなくてもよい
アシナガバチの危険性が低い場合は、放置しても問題ありません。
- 人通りの少ない場所に作られた巣
- 11~3月に発見した古い巣
アシナガバチは基本的におとなしく、蜂に危害を加えない限り襲ってくることはまずありません。
またアシナガバチは畑を荒らすイモムシやトゲのあるケムシを食べるため、人によってはむしろ益虫です。
巣が身近な場所にないなら放置することをおすすめします。
さらにアシナガバチは冬にいなくなり、春になっても同じ巣を再利用しないため、寒い時期に見つけた巣なら駆除は不要です。
このように危険がないケースなら、アシナガバチの駆除は不要です。
土地の管理者・自治体が駆除してくれる
アシナガバチ駆除は、条件によっては無料で他の人に任せられます。
- 賃貸物件・分譲マンションに住んでいる
- 自治体で駆除してくれる
賃貸物件の場合、駐輪場などの共用場所の蜂駆除は管理者が駆除をおこないます。
自室にできた蜂の巣でも対応してくれることもあるため、一度相談してみましょう。
またアシナガバチ駆除をする自治体もあります。
ただしアシナガバチは害虫を食べる益虫の側面もあるため、積極的に駆除をおこなっていない地域もあります。
まずはお住まいの市役所や町役場などのホームページを確認しましょう。
(最終閲覧日:2025年6月9日)
アシナガバチを駆除しなくてよいケースや依頼できるケースを紹介しました。
しかし条件に当てはまらず、やはり自分で駆除をするしかない場合もあるでしょう。
そういった場合は、アシナガバチを駆除する業者に相談しましょう。
「蜂駆除業者に心当たりがない」という方は、ハチ110番の業者絞り込みツールをご活用ください。
業者絞り込み検索とは、業者の営業日時や対応エリアを選ぶとご希望に沿った業者が見つかるツールです。
営業日時、エリアや見積り無料などさまざまな条件で探せるため、業者探しでお悩みならぜひ参考にしてください。
条件を指定して検索ボタンをクリックしてください。(複数可)
さらにハチ110番では、蜂駆除業者との橋渡しをする事業をおこなっています。
お電話、フォームやLINEなど各種窓口からご連絡いただければ、ご希望にあった業者をご提案いたします。
蜂駆除の見積り無料※24時間365日相談受付をおこなっているため、蜂駆除の即日対応も可能です。
蜂駆除業者選びでお悩みなら、ハチ110番にご連絡ください!
※ 対応エリア・加盟店・現場状況により事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積もりに費用をいただく場合がございます。
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アシナガバチ駆除の費用相場は約2万円~4万円
蜂駆除業者に依頼する場合、アシナガバチ駆除の費用相場が気になる方が多いでしょう。
アシナガバチの駆除費用は業者や状況によって価格が異なるため、今回は弊社加盟店の蜂駆除費用を例に解説します。

それぞれの価格帯の割合を見ると、2万円以上~3万円未満の方がもっとも多いですね。
しかしわずかな差で3万円以上~4万円未満の方も多いため、予算は大体4万円ほど用意しておくと安心です。
「自分でもできるアシナガバチの駆除に数万円も払うのは高すぎる」と感じる方も多いでしょう。
しかし、しっかりした防護服を用意するだけでも数万円が必要なため、一度きりの駆除であれば蜂駆除業者に依頼したほうがむしろ安くなるかもしれません。
安全でしかも安くなる可能性もあるため、自力での駆除が難しい場合には蜂駆除業者に相談しましょう。
蜂駆除費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
アシナガバチ駆除に関するよくある質問
最後にアシナガバチを駆除する際に、疑問を持ちやすいことをまとめました。
- アシナガバチ駆除はペットボトルでできる?
- アシナガバチを1匹駆除すると危ないって本当?
- アシナガバチに刺されたらどうすれば?
アシナガバチ駆除はペットボトルでできる?

巣が作られる前の春先であれば、アシナガバチ駆除に利用できます。
ペットボトルにお酒などの誘引剤を入れると、ペットボトルの蜂トラップができます。
蜂トラップには注意点があり、それは春先にしか効果がない点です。
蜂は1匹の女王蜂から、数百を超える数の働き蜂が生まれます。
そのため女王蜂が働き蜂を生む前の春先に蜂トラップを仕掛けておけば、女王蜂1匹を駆除するだけで将来的な被害が防げるというわけです。
しかし働き蜂が増える春~夏になると、周囲の働き蜂が誘引剤に集まってしまうため逆効果になります。
ペットボトルの蜂トラップは、春先なら便利なためうまく活用しましょう。
関連記事には作り方や細かい注意点を記載しているため、こちらもご確認ください。
アシナガバチを1匹駆除すると危ないって本当?
「アシナガバチを1匹駆除すると仲間が怒って攻撃してくる」「1匹の蜂に刺されると、仲間が襲ってくる」という噂があります。
これは部分的に事実であり、アシナガバチの警報フェロモンが関係しています。
警報フェロモンとは、昆虫が仲間に敵を知らせる際に使うにおい成分のことです。
アシナガバチやスズメバチは危険を感じると、警報フェロモンを噴射して仲間に敵の存在を知らせます。
警報フェロモンは蜂に刺されると付着する他、空中に散布した毒液を浴びても付着するため、毒液がかかると蜂が集まってきます。
アシナガバチを駆除する際には、防護服を着て肌に毒液が付着しないようにしましょう。
参考:農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターAgriKnowledge|日本における蜂刺症と社会性カリバチの攻撃性について(最終閲覧日:2025年6月9日)
アシナガバチに刺されたらどうすれば?
アシナガバチに刺されたら、速やかに医療機関に向かってください。

アシナガバチの毒性は弱めで、危険性はスズメバチよりは弱いといわれています。
しかしアシナガバチに刺されるとスズメバチに刺されたときと同様、蜂毒のアレルギー症状が出るケースがあります。
刺されないように準備をするのはもちろん、万が一刺された際には迅速に手当をおこないましょう。
詳しい対処法はこちらの記事にまとめられているため、こちらをご参考ください。
まとめ
最後に、アシナガバチ駆除のポイントをまとめました。
- 小さなアシナガバチの巣であれば自力駆除可能
- アシナガバチも毒があるため、刺されないようにしっかり準備する
- 自力駆除が難しい場合は、自治体や蜂駆除業者に相談する
アシナガバチはおとなしく危険の少ない蜂といわれていますが、蜂に危害を加えたり巣を攻撃したりすれば、当然おそいかかってきます。
しっかりと準備を整えて、手順を頭に入れてから駆除に挑みましょう。
もし自分での駆除が難しいケースは、管理者や自治体に頼むか蜂駆除業者に相談してください。
アシナガバチの巣は秋まで大きくなり、蜂の数が多くなるため早めに対応しましょう。
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