ヤマトゴキブリのすべてがわかる！画像で見る特徴と他のゴキブリとの違い

「ヤマトゴキブリってどんなゴキブリ？」
「クロゴキブリとは違うの？」

チャバネゴキブリとクロゴキブリを見かける方は多いですが、ヤマトゴキブリの存在はあまり知られていません。
屋外生息ですが、まれに家の中に侵入されることもあるようです。
2億年以上前からいる日本古来の、黒くて大型のヤマトゴキブリ。

そこで今回は以下のようなことをお話していきます。

みなさんが知りたいことをわかりやすくまとめているので、ヤマトゴキブリにご興味ある方はぜひ当記事をこのままお読みください。
※写真付きなので苦手な方はご注意ください。

【見た目】黒く大型サイズのヤマトゴキブリ

■成虫

■ 幼虫

画像引用：株式会社シー・アイ・シー

和名	ヤマトゴキブリ
学名	Japanese cockroach
英名	Periplaneta japonica Karny
色	成虫：黒褐色～黒色 幼虫：若齢幼虫の白斑がなく暗褐、中型～大型幼虫は黒褐色で、赤褐色を帯びないか、目立たない
大きさ	25mm以上
形態	細型で、前胸背がやや小型、全体にツヤが少ない。 雌は翅(はね)が短く、腹部の後半部が上から見える。

日本の家屋で見かけるゴキブリとしては大型の種類です。
黒くて大型サイズのゴキブリといえば、クロゴキブリがいます。
よく似ているので間違えやすいですが、見分け方は黒光りしているのがクロゴキブリ。ツヤがないのがヤマトゴキブリです。

ヤマトゴキブリの成長による見た目の変化は下の図のとおりです。

家屋で見かける代表的なゴキブリの種類である、クロゴキブリとチャバネゴキブリも下記に簡単にまとめました。
ご興味ある方はご覧ください。見比べると違いがよくわかるはずです。

クロゴキブリ・チャバネゴキブリの見た目と生態

ヤマトゴキブリによく似ているクロゴキブリと、全国の屋内でよく見かけるチャバネゴキブリをご紹介します。

クロゴキブリ

サイズ	大型（25mm以上）
色	黒褐色～黒色　前胸背に斑紋なし
特徴	翅は長く腹部の端を越える 前胸背広く平らで、全体にツヤがある

チャバネゴキブリ

サイズ	小型（18mm未満）
色	黄褐色
特徴	前胸背に縦の黒すじが2本ある

チャバネゴキブリは茶色で小さめのサイズなのでわかりやすいですね。
また、チャバネゴキブリは屋内生息なので、外よりも家の中で見かけます。

クロゴキブリもしくはヤマトゴキブリは、屋外生息なので外でよく見かけます。
家のなかで見かけた場合は外から侵入してきたパターンでしょう。

【生態】寒さに強い屋外害虫のヤマトゴキブリ

次は生態や特徴についてご紹介します。

ヤマトゴキブリの大きな特徴は寒さに強いことです。
特にヤマトゴキブリの幼虫は、気温5.5℃で120日間以上生きることが実験で判明しました。

ちなみに、クロゴキブリの幼虫の場合、80日。
チャバネゴキブリの幼虫は10日ほどでした。

【生息地】ヤマトゴキブリは東日本に多い

下のイラストでは、国内でよく見られる4種類の代表的なゴキブリの分布をまとめました。
ヤマトゴキブリの分布は東北地方から関東・中部に広がり、西日本ではあまり見られることはありません。

しかし、近年北海道での生息が確認されました。
物流が盛んになったことで人為的に拡大したようです。

参考文献：札幌市におけるヤマトゴキブリの初記録

ヤマトゴキブリがもたらす害

ゴキブリを室内で見かけたら気持ち悪いですよね。
しかし気持ち悪いだけでなく、ゴキブリが家にいるとさまざまな弊害が起こります。

家でゴキブリを見かけたら、放置しないでできるだけ早く駆除することをおすすめします。

直接的なストレス

グロテスクな見た目から、姿すら見たくない方も多いゴキブリ。
そんなゴキブリが家にいるとわかれば、不安になり夜も眠れなくなることも……。

また、ゴキブリは人間の皮膚や髪などを噛むこともあります。
このようなことから、心理的なストレスは大きな問題となります。

病原菌の媒介

ゴキブリから、食中毒の原因であるサルモネラ菌や胃腸炎などのウィルスが発見されています。
こういった菌を保有しているゴキブリと共存した場合、人間に影響がないとは言い切れません。

ゴキブリが知らないうちに食器や食べ物の上を歩いていれば、自然と人間の口へ菌が入ってしまう可能性はありえます。

アレルギーの原因

ゴキブリの破砕虫体や排泄物の粒子がアレルギーを引き起こす原因となると考えられています。
アレルギー症状は、くしゃみと鼻水、呼吸困難などがあります。
また喘息を引き起こす要因でもあります。

姿が見えなくても、室内に隠れて存在していればアレルギーを発症してしまうこともあります。

食害による汚染

ゴキブリは雑食性なので、人が食べないような紙や木片などもエサとなります。
そして糞をすることで、周囲を汚染していきます。

たくさんのゴキブリが集まれば、壁や家具が排泄物で汚されていくスピードも早くなります。

機器の故障

狭い隙間でも入り込めるゴキブリは精密機器の中にも侵入します。
ホコリさえも嫌う精密機器にゴキブリが入れば、もちろん故障につながります。

暖かい場所を好むゴキブリの習性から、発熱性の機器に入り込んでしまうことは珍しくありません。
実際に、平成25年にエアコン内に侵入したゴキブリがトラッキングを起こし火災が発生したケースもあります。

参考：身近な動物が思わぬ火災事故を引き起こします

ヤマトゴキブリが家に出たときの対処法

もしヤマトゴキブリが室内にいたときは、すぐに駆除をしましょう。

屋外害虫なので、家の中で見つけた場合は外から侵入してきたと考えられます。
駆除のあとは今後侵入されないように、予防対策をするのがおすすめです。

ゴキブリによく効く殺虫スプレーは、ピレスロイド系のゴキブリ用殺虫剤です。
その場で殺せなくて見失ったときは、粘着シートや 燻煙剤、ホウ酸ダンゴなどの置き型タイプの駆除剤を使うと駆除できます。

そして、侵入予防対策に重要なのが入り込む隙間をなくすことです。
排水管の隙間をパテで埋めたり、エアコンのドレンホースには防虫キャップをつけたり、といろいろな対策方法があります。

ゴキブリ駆除と予防については、こちらの記事で効果のある方法をご紹介しているのでご参照ください。
徹底的な対策で被害の拡大を防ぎましょう。

まとめ

「ゴキブリが出ない家にしたい」
「毎年夏になるとゴキブリの発生で困っている」
そのような方々のために生態から駆除・対策の方法までご紹介してきました。

ゴキブリは繁殖力が高いので、住み着かれると急激に数が増えます。
また、市販の駆除剤では卵への駆除効果もないため、完全駆除は難しいです。

ゴキブリ駆除や予防でお困りの際は、ぜひ「害虫駆除110番」までご相談ください。
害虫駆除の知識と豊富な経験を持つスタッフをすぐにご紹介いたします。

費用のご相談も受け付けております。気になることがあれば何でもご質問ください。
ゆっくりご家族とご検討いただき、納得いただいてからおご契約となりますのでご安心ください。

正式なご契約前でしたらキャンセル料も発生いたしません。※
どうぞお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積り・キャンセルに費用をいただく場合がございます。

参考文献
辻英明『衛生害虫ゴキブリの研究』北隆館 2021