結論から言うと、雨漏りはコーキングで直せます。
しかし、状況によっては悪化して取り返しがつかない事態に発展するケースも。
そこで、コーキングを使った基本的な雨漏りの修理方法だけではなく、コーキングで修理できるケースとできないケースをご紹介します。
この記事で「コーキング修理は難しい」と思ったら、ぜひ雨漏り修理110番へご連絡くださいね。
プロならではの施工方法で安全に修理いたします。
まずはコーキング補修が有効な雨漏りか確認する
コーキングを始める前に、まずは雨漏りしている箇所にコーキング補修が有効かどうか確認してみましょう。
コーキングで修理できない雨漏りは、他の修理方法を試すか、業者に修理を依頼することになります。
外壁から雨漏りしている場合

「ひび割れ」の範囲を超えた外壁の崩壊や、大きな損傷はコーキングでの修理は非常に難しいです。
この場合は自分で修理をするのではなく、雨漏りの修理業者に依頼します。
外壁からの雨漏りは、雨漏りの浸入口となるひびが入っているケースが多いです。
しかし外壁自体のひび割れだけでなく、コーキング部分の劣化も原因となる場合もあります。
コーキングの劣化は、主にコーキング材に含まれる可塑剤の減少(肉やせ)によって引き起こされます。
可塑剤はコーキングに柔軟性をもたせますが、紫外線を受けて柔軟性を失い、ひび割れなどの症状が出てます。
また、長い年月が経つとコーキングが取れたり、コーキング材と壁の間に隙間ができます。
これらの症状が出ていたらコーキングの補修が必要です。
外壁のコーキングの寿命は5~10年ほどなので、時期が来たら注意しましょう。
窓・サッシから雨漏りしている場合

チェックする箇所は、窓やサッシに施されているコーキングです。
コーキング部分にひび割れや欠けがある場合、その部分を補修します。
一方で、天窓などのように極端に高い場所にある窓の補修は重大な事故に繋がるおそれがあるため、無理をせず雨漏りの修理業者に依頼することをおすすめします。
屋根から雨漏りしている場合

屋根の雨漏り修理を自分ですることは、基本的におすすめできません。
瓦のひびやスレートの劣化など、コーキングで修理できるケースは数多くあります。しかしながら、高い場所で作業しなければならないため、落下による重大な事故に繋がるおそれがあるからです。
また、屋根の構造を把握してないと一時的に修理できたとしても新しい雨水の通り道を作ってしまい、別の場所で雨漏りを発生させてしまうケースも多くあります。「屋根から雨漏りしている?」と思ったら、業者に依頼しましょう。
雨漏り修理110番では、窓やサッシからの雨漏りにも、屋根からの雨漏りにも対応しています。
高所の危険な雨漏りもプロにお任せください。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
コーキングで雨漏り修理する手順
ここまでは、自分でコーキングできる雨漏りか確認することについて解説してきました。
では、実際に雨漏りのコーキングの手順を見てみましょう。
古いコーキング材は事前に剥がしておきましょう。
剥がしたコーキング材は廃プラスチックとして処分します。
その後、コーキング材がはがれないようにブラシや雑巾などで水洗いして汚れやゴミを取り除きます。
穴をコーキングでふさぐ場合は、できるだけ平らにしておきましょう。
コーキング材がはみ出て周囲を汚さないように、マスキングテープでガードします。
コーキングだけではしっかり目地と接着しないため、プライマーをすき間なく塗って密着性を高めましょう。
適切に塗布しなければ水が浸入してくるおそれがあります。
プライマーが乾いたらコーキング材を注入します。
流し込んだら、中に空洞ができないようにヘラで押し込んで表面を平らにします。
難しい作業なので、違う大きさのヘラをいくつか用意し、場所によって使い分けましょう。

作業を終えたらマスキングテープをはがします。
コーキング材が乾くのを待っていると、マスキングテープも固まってはがすのが難しくなるため、なるべく早くはがしましょう。
コーキングの3つの硬化時間に注意する
きれいにコーキングするためには、コーキング剤の「硬化時間」に気をつけなければなりません。
コーキング剤には、「表面硬化」「皮膜硬化」「完全硬化」という3種類の硬化時間が存在します。
これらはマスキングテープを剥がすタイミングと、塗装を始めるタイミングに関係します。
マスキングテープは表面硬化時間以内に剥がしましょう。
表面硬化が終わる前に剥がさないと、コーキング剤まで剥がれてしまいます。
また、塗装を始めるときは皮膜硬化が終わったあとにしましょう。
それより早く始めると塗料が表面を溶かしてしまい、仕上がりが汚くなってしまいます。
このようにそれぞれの硬化時間を確認しないと、コーキング材を塗ったのに台無しにしてしまうおそれがあります。
硬化時間はコーキング材ごとに異なります。
シリコン系の場合は表面硬化に約30分、皮膜硬化に30分から1時間、完全硬化に約1日かかるといわれています。
変性シリコン系の場合は表面硬化に30分から1時間、皮膜硬化に1時間から1時間半、完全硬化に約3日以上かかるといわれています。
雨漏りのコーキングに必要な道具
雨漏りのコーキングに使う道具は次の6つです。
- コーキングガン
- コーキング材
- マスキングテープ
- ヘラ
- プライマー
- プライマー用ハケ
コーキングガン

コーキング材を容器から押し出すために必要な道具です。
コーキング材を使う際は、必ずセットで用意しましょう。
- コーキング材を用意し、ノズルをカットする
- コーキング材がこぼれないようにノズルを外す
- ノズルを上下逆にして入れ込む
- レバーを上げてコーキング材を入れる
ハンドルを握ることで、ノズルの先端からコーキング材が出てきます。
コーキング材の出方を見ながら握り具合を調節して使いましょう。
コーキングガンの詳しい使い方は、こちらの動画も参考にしてみてください。
コーキング材
コーキング材はよく、似た用途の「シーリング材」とどう違うか混乱している方もいるかもしれません。
じつは、同じものであるにも関わらず、業者によって呼び方が違うというのが現状です。
厳密な違いがある部分もありますが、基本的には同じものと考えてもいいでしょう。
コーキング材の種類
コーキング材には【1液型】と【2液型】があります。
- 1液型
-
そのまま使用可能DIYや応急処置向け
- 2液型
-
固めるためには別の材液を使う広範囲をシーリングする業者向け
コーキング材は用途に応じてさまざまな種類が販売されています。
補修する場所に合わせて購入するコーキング材を選びましょう。
- シリコン系
-
- 場所
-
ガラスキッチン浴室、浴槽(水回り)
- 長所
-
簡単に手に入り安価
耐久性・密着性が高い
早く乾く - 短所
-
上から塗装できない
硬化後シリコンオイルにより箇所周辺を汚染する場合がある
- 変形シリコン系
-
- 場所
-
サッシまわりタイル目地、モルタル、コンクリートのひび割れ屋根材・金属
- 長所
-
万能で幅広い場所で使用が可能
上から塗装できる
使用箇所周辺への汚染が少ない - 短所
-
塗料の種類や場合によってはベタつきやはじきが生じる
- ウレタン系
-
- 場所
-
サッシまわりタイル目地、モルタル、コンクリートのひび割れ
- 長所
-
耐久性が高い
上から塗装できる
使用箇所周辺への汚染が少ない - 短所
-
紫外線に弱いため、屋外やガラスまわりに使用できない
劣化が早い
- アクリル系
-
- 場所
-
タイル目地、モルタル、コンクリートのひび割れ
- 長所
-
上から塗装できる
湿っている場所でも施工できる - 短所
-
耐久性が低く劣化が早い
使用できる場所が少ない
- ポリサルファイド系
-
- 場所
-
屋内外のタイル目地、サッシまわりビルのカーテンウォール
- 長所
-
耐久性が高い
汚れにくい - 短所
-
上から塗装すると変色・変形する場合がある
においが発生する
余ったコーキング材の保管方法
ノズルを外したコーキング材の口にラップを被せ、再びノズルをセットしましょう。
ラップが壁になり、余ったコーキング材の硬化を防ぎます。
購入後1年前後が使用期限となっているコーキング材は、そのまま放置しておくと固まって使えなくなってしまいます。
近々使う予定があれば、できるだけよい品質を保っておくためにも、しっかり保管しましょう。
コーキングをきれいに仕上げるために必要なもの
- マスキングテープ
-
コーキング材がはみ出しても壁や窓にくっつかないようにするために役立ちます。
- ヘラ
-
コーキング材で出来た表面のでこぼこを平らにならします。周りを傷つけないように、先が柔らかいコーキング用のヘラを選ぶのがおすすめです。
コーキングをしっかりくっつけるのに必要なもの
- プライマー
-
先に雨漏りを修理したい箇所へ塗っておくことで、コーキング材の接着力が上がります。コーキング用のものを選びましょう。
- ハケ
-
プライマーを塗るために使います。プライマーに付属してる場合もありますが、そうでない場合は絵の具やメイク用の筆を代用することもできます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
自分で雨漏り修理するリスク
コーキングに限らず、被害が大きい雨漏りほど修理を自分でするということはおすすめできません。
もちろん高所での作業で落下するというリスクもありますが、それだけではないのです。
再コーキングは早くしなければならない
コーキング材は隙間を埋める重要な役割をしているものです。
コーキングを交換する間に水などが隙間に侵入してしまっては、建物の耐久性を損なう原因になってしまいます。
コーキング材を剥がしたあとはすぐに再コーキングするということを念頭において作業をはじめましょう。
雨漏りが悪化する
雨漏りの修理は「雨漏りしている場所を塞ぐ」だけでは解決できないケースが多いです。
「自分で修理したことによって雨水の流れが変わり、目には見えない家の内部が濡れてしまい気が付かないうちに被害が悪化していた……」というケースもあります。
シーリング(コーキング)交換は、国家資格があるほどの難しい作業です。
自宅で作業するのは問題ありませんが、一歩間違うと家の耐久度にかかわるため重要度が高いのです。
参考:日本シーリング工事業協同組合連合会|活動内容(最終閲覧日:2023年11月29日)
特に初心者の場合は道具の使い方や施工方法をよくわかっていないため、失敗しやすいです。
選ぶべき材料、施工順序などをきっちりと頭の中に入れてから作業計画を立てることが大切です。
自分で修理したことが原因で高額な修理費用がかかる
自然災害による雨漏りは火災保険の対象になります。
つまり、雨漏りの修理業者に依頼しても保険金で修理費用を支払わずに済む可能性があるのです。
しかし、自分で手を加えてしまうと保険金の審査が降りなくなる可能性が非常に高くなります。
まとめ
雨漏りのコーキングによる修理を自分でするやり方の解説をしてきました。
外壁や窓など、ちょっとしたひび割れによる雨漏りならコーキングを試してみるのもよいでしょう。
少しでも不安な場合や、自分での修理が難しい場合はぜひ雨漏り修理110番にご連絡くださいね。
建物の構造や雨漏りの仕組みを把握しているプロがかけつけますので、安心してご相談いただけます。