もし車のバッテリーがあがってしまっても、「救援車」や「ジャンプスターター」があれば応急処置をおこないエンジンをかけることができます。エンジンをかける事ができたら、車を走らせてバッテリーの充電をしましょう。
このコラムでは、バッテリーあがりの対処法から車を走行することでバッテリーを充電する方法、バッテリーあがりを起こさないためのできることについて紹介します。ぜひお役立てください。これを読んでおくことで、急に対処が必要になったときにも焦らず冷静に判断できるはずです。
車のバッテリーがあがってしまったときの対処法
車のバッテリーがあがってしまったときの対処法を、状況別にまとめました。これを読んで、焦らず対処をおこないましょう。
バッテリーあがりで現れる症状
まずバッテリーあがりが起きたときに現れる症状を確認して、バッテリーに原因がないかをチェックします。
エンジンが始動しない
バッテリーの電力を使用して、モーターを動かすことでエンジンがかかるようになっています。しかし、バッテリーの充電がなくなりあがってしまったときにはモーターを動かせないため、エンジンは始動しなくなってしまうのです。
エンジンがかかりにくいような場合には、バッテリーが切れかけていることがあります。バッテリーの充電不足や劣化などが考えられるので、不具合があったときには早めに充電や交換をしましょう。
メーターが点滅しない
バッテリーあがりの状態になっている時には、スターターボタンを押すと運転席にあるコックピットの警告灯がいつもより暗くなります。バッテリーあがりを起こすと、車中に電気が供給できなくなってしまうため、メーターなどを十分明るくすることができなくなってしまうのです。
コックピット内の表示が暗くなったときには、バッテリーの不具合が考えられるので、メンテナンスをおこないましょう。
バッテリーあがりは、オルタネータの故障が原因の場合もある
オルタネータとは、車内にある発電機です。このオルタネータは車の走行中にエンジンからエネルギーを発電して、バッテリーの充電をおこないます。しかし、故障などによって正常に働かないと発電されないため、バッテリーの充電ができません。そのため、どんなにバッテリーを交換したとしても、充電されずあがってしまうのです。
また、バッテリーのターミナル端子がしっかり差し込まれてない場合にも、接触不良でバッテリーの充電ができないことがあります。その時には、スパナを使って緩んでいないかを確認してみましょう。
1.救援車を呼び、ブースターケーブルをつなぐ
バッテリーあがりが起きてしまったときには、家族や友人、または通行車などを救援車としてジャンピングスタートを自分でおこないます。電圧が12Vの乗用車とブースターケーブルを使用して、エンジンをかけることができます。ブースターケーブルは、ホームセンターやカーショップなどで手に入れられますので、試してみてください。手順は以下の通りです。
1.ケーブルを付ける
まず、救援車のエンジンを切ります。ブースターケーブルは赤と黒の二本で1セットとなっていますが、赤をバッテリーあがりが起きている車のプラス因子、次に救援車のプラス端子につけてください。黒のケーブルは救援車のマイナス端子、次にバッテリーがあがった車のエンジンの金属部分につけます。
2.救援車のエンジンをかける
救援車のエンジンをかけます。救援車がオートマチック車の場合はパーキング、ミッション車の場合はニュートラルにしてエンジンをかけます。サイドブレーキがかかっているか確認し、エンジンの回転数を高めにしましょう。この状態でバッテリーのあがった車のエンジンがついたのなら、応急処置は成功です。
3.ケーブルを外し、充電する
ブースターケーブルは、付けたときと逆の順番にはずしていきます。バッテリーのあがった車に付けた黒のケーブル・救援車のマイナス端子、救護車のプラス端子についた赤いケーブル、エンジンがあがった車のプラス端子の順番です。
エンジンがかかった状態でしばらくそのままアイドリングにして、バッテリーの充電をおこないます。すぐに切ってしまうと充電が足りずに再始動できなくなってしまうので、つけたままにしましょう。
2.ロードサービスなどに連絡する
バッテリーがあがってしまったときには、ロードサービスに連絡するのもひとつの対処法です。自動車の任意保険についていることが多いので、もしもに備えて確認しておきましょう。電話だけでなくFAXやメール、最近ではスマホのアプリから連絡を取ることができる業者もありますよ。
ロードサービスは、業者によって規定が異なります。「契約している人が運転、もしくは同乗していた場合」と「契約している車」どちらかが対象となっています。「契約している車」だけ有効とする場合には、友人や家族などの車に乗っている場合にサービスが受けられないので注意が必要です。
3.ジャンプスターターを使う
ジャンプスターターを使用すると、バッテリーがあがってしまい使えない時に、自分ひとりでエンジンを動かすことができます。ホームセンターやカー用品店、インターネット通販などで手軽に購入することができますよ。それでは、ジャンピングスターターの使用方法を紹介しましょう。
1.ケーブルとバッテリーをつなぐ
ジャンプスターターのケーブルを、バッテリーに繋ぎます。赤はプラス端子、黒はマイナス端子に繋ぎましょう。
2.エンジンを始動させる
ジャンピングスターターの電源を入れてから、1分ほど経ったころにエンジンを動かすと、モーターが動き出しエンジンをかけることができますよ。
3.ケーブルを外し、充電する
エンジンがかかったらマイナス端子についた黒のケーブル、次にプラス端子についた赤のケーブルをはずします。
エンジンが動いたなら、切らずにつけたままにします。はじめの内はバッテリーの充電がないため、エンジンをかけたままに走って発電させましょう。オルタネーターの故障の場合は、発電できませんので注意が必要です。
ロードサービスが利用できず、救援車をのぞめない場所であったり、ジャンプスターターを持ち合わせていなかったりする場合も考えられます。そのような時には、カーバッテリーの修理業者を利用するとよいでしょう。弊社では24時間365日電話受け付けしていますので、お困りの時にはご相談ください。
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車のバッテリー充電のための走行はどれくらい必要?
救援車やジャンプスターターを使いエンジンをかけることができたら、次はバッテリーの充電のために走行をおこないます。この章では、バッテリーを充電するにはどのくらい走行すればいいのか解説します。
走行での充電は2~3時間が目安
バッテリーの充電には、オルタネーターによる発電がキーとなってきます。エンジンの回転数に応じて発電できるため、アイドリングストップしているときよりも走行時のほうが早く充電が進みます。しかし、エンジンがかかってからすぐに走行するとエンストのおそれがあるため、10~30分ほどアイドリングによって充電してからが安心です。
バッテリーの充電を満タンにさせるには、2~3時間の走行が必要です。エンジンの回転数を上げると早く充電できるため、渋滞の道は避けましょう。次にエンジンをつけるときに必要な分の充電は、30分~1時間ほどの走行で溜めることができますよ。
エアコンやテレビ、オーディオや車内のライトなどは電気を使用してしまいます。またバッテリー上がりが起きないように、十分に充電が溜まってきてから使用するようにしましょう。
バッテリー充電のために走行するなら昼?夜?
充電のために走行をおこなうにあたって、「昼は道が混雑する」「夜はヘッドライトを使う」など、昼か夜どちらが効果的か気になりますが、どちらも大差はなさそうです。
ヘッドライトに関しては、走行していれば必要な分は充電できるので、夜の走行でも問題ありません。もしも心配なら、走り出す前のアイドリング時間を伸ばすなど調整をおこない、渋滞は避けるようにしましょう。
アイドリングでも充電はできる?
アイドリングストップによっても充電をおこなうことができますが、走行時に比べたらゆっくりの充電となります。お急ぎのときにはご注意ください。ただし、平成以前に売られていた古い車であるとオルタネータが古く、アイドリングでは充電できないことがあります。クラシックカーなどを乗っている場合には、注意が必要ですね。
また、騒音や排気ガスなどの問題があるため、住宅が広がっている場所や人通りの多い場所で、長時間アイドリングをおこなうのはお勧めしません。走行のほうが早く充電することができますので、アイドリングはエンジンがかかってからの数十分ほどにしておくことをオススメします。
いちどあがったバッテリーは交換するべき?
新しい車でバッテリーを変えたばかりという時に、ヘッドライトや車内ライトのつけっぱなしなどが原因の場合は、交換の必要はありません。しかし、3年ほど使用しているようであれば、バッテリーの交換をおすすめします。一度バッテリーがあがってしまうと、バッテリー自体に負荷がかかっているため、あがりやすくなってしまっているかもしれません。
もしも突然バッテリーがあがってしまってどうしようもないときには、バッテリーの専門業者に依頼することをおすすめします。ブースターケーブルやジャンプスターターを持ち合わせていないとき、救援車やロードサービスが使えないときなど、頼れるものがないと不安ですよね。そんなときには、ぜひご相談ください。
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バッテリーあがりを起こさないためには?
バッテリーあがりを起こさないための対象法を紹介します。バッテリーあがりの原因は、うっかりミスや劣化が原因であることが多いようです。少し気をつけるだけでも、再発を減らすことができるでしょう。
1.車を降りるときにランプなどが消えているか確認する
トンネルを走行した後や立体駐車場など少し暗い場所の走行後に、車を停車させたときにヘッドライトを消し忘れると電気を消耗してしまいます。車から離れるときには、ヘッドライトがついてないか確認しましょう。
また、停車時にエアコンや車内ライトがずっとつけたままになっていると、ヘッドライトと同じように電気を消耗してしまいます。長時間の使用には、注意しましょう。
2.定期的にバッテリーのメンテナンスをする
バッテリーには希硫酸という硫酸と精製水を合わせた液体が入っていますが、この液体が少ないとバッテリーが劣化してしまい、バッテリーがあがりやすくなります。定期的にバッテリーの点検をおこない、バッテリー液の補充をおこないましょう。
また、電圧計(テスター)を使用して、自分でバッテリーの電圧の調子を見ることもできます。電圧計はホームセンターなどで手に入れることができますよ。正常であれば、「エンジン始動:13.5V・エンジン停止:12.5V」くらいです。エンジンの停止時に12Vを下回ってきたら、交換を検討しましょう。
自分で測定するのが難しいというときには、ガソリンスタンドやカーショップなどの利用がオススメです。これらの場所では、測定サービスをおこなっていることがあります。
3.車は放置せずに適度に乗ることも大切
運転の頻度が少ないとバッテリーが自然放電してしまい、充電が減っていってしまいます。しばらく乗ってないと、エンジンが始動しなくなるほど充電が減ってしまうおそれがあるため、たまに運転するようにしましょう。
突然のバッテリーあがりで困ったらご相談ください
突然バッテリーがあがってしまい、救援車を呼べるような場所でなかったり、ジャンプスターターを持ち合わせていなかったりといった状況も考えられます。このように、身の回りでどうにもできなくなってしまったときには、弊社にご相談ください。
24時間365日電話相談を受け付けておりますので、深夜や早朝であっても困ったときにご連絡いただけたら、お近くの修理業者を派遣いたします。全国に加盟店がありますので、日本全国対応が可能です。お気軽にご連絡ください。
まとめ
車のバッテリーがあがってしまったときには、便利なグッズや友人の協力、ロードサービスなどさまざまな対処法があります。しかし、便利なグッズを持ち合わせていないときやロードサービスの細かい制約によって対処ができないとき、とても心細いですよね。そんなときには、業者にお任せすることにしましょう。
また、日々の車の使い方や定期的なメンテナンスをすることによって、バッテリーがあがるのを防ぐことができます。バッテリーがあがって立ち往生することのないよう、少しのことでも気にするようにしましょう。