国内で販売されている普通自動車の、ほとんどに搭載されている12Vバッテリーの充電方法は、みっつあります。『車を走らせる』『カーバッテリー充電器を使う』『業者に依頼する』といった方法です。
バッテリーはしっかり充電しておかないと、バッテリー上がりを起こしてしまいます。電力がない状態を指すバッテリー上がりが起きてしまうと、せっかくの車を走らせることができなくなってしまうため、正しい方法でこまめに充電しましょう。
ここでは、12Vバッテリーの充電方法について、詳しくご紹介いたします。充電器を使う場合、正しくおこなわないと車の故障につながってしまうため、使い方や手順も解説いたします。ぜひ参考にしていただいて、快適なカーライフを送ってください。
バッテリーの容量が不足する原因
バッテリーがなぜ減っていくのか知っておくことは、バッテリー上がりを防ぐことにもつながります。ここでは代表的なふたつの減少理由と、充電をおこなったほうがよいタイミングについて、ご紹介いたします。
原因1.放電
バッテリー減少の最大の理由は、電力が必要な機能の使い過ぎです。『ライトを長時間点けておく』『エアコンを過度に使う』『テレビやオーディオを頻繁に楽しむ』といったことをすると、バッテリーはどんどん消費されていきます。使えばなくなるのは当然です。
しかし、車のバッテリーは、上記のような機能を使っていなくても、少しずつ少しずつ自然に電力を消費していく『自然放電』と呼ばれる現象が常に起きているのです。そのため、車をずっと走らせていなかったのに、久々に乗ってみたらバッテリー容量がなかったという事態になることがあるのです。
原因2.寿命
車のバッテリーは、およそ3年が寿命とされています。寿命が近づいてくると、バッテリーの減りは早くなってしまうため、早急に新しいものへ交換しましょう。とくに以下のような現象が起こり始めたら、要注意です。
- エンジンのかかりが悪い
- クラクションの音が、これまでどおり押しているのに小さい
- アクセルを戻したときにライトが暗くなる
車を使用している最中に、このような現象に気が付いたときは、寿命がきたと考えて交換することをオススメします。また、2年以上車を使っていない場合も、バッテリーが随分とくたびれてしまっている可能性があるため、交換を検討したほうがよいでしょう。本当に交換が必要か迷ってしまったときは、近くのカー用品店に相談してみてもよいかと思います。
バッテリーを充電するタイミング
充電をこまめにしたほうがよいといわれても、忙しいなどの理由からなかなか意識を向けられない方も多いかと思います。そこで、車のバッテリーを充電したほうがよいタイミングというものを、ここではご紹介いたします。以下がそのタイミングです。
・バッテリー上がりが起きたとき
充電したほうがよいというより、充電しなければならないといえます。充電しないと、バッテリーが空のままなので、車を走行させることができないからです。
・バッテリーの電圧低下の兆候が表れたとき
『エンジンを始動させるときのモーター音が、弱かったり遅かったりする』『ヘッドライトがなんだか暗い』『パワーウィンドウが遅い』こういった症状は、電圧低下の兆候です。電圧が低下したまま車を使っていると、バッテリー上がりを起こすおそれがあります。
・バッテリーの電圧が12.6V以下のとき
車のバッテリーの電圧には、標準値というものがあります。標準値よりも電圧が低いバッテリーは、電力が少なくなっているといえます。エンジンが動いていないときの標準値は『12.6V』になります。そのため、カーバッテリー用の電圧計で計測したときに、12.6Vを下回る結果が出たときは、充電をおこないましょう。
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12Vバッテリーの充電方法は3つ
一般的な普通自動車に積んである12Vバッテリーの充電方法は、みっつあります。先述しましたが、『車を走らせる』『カーバッテリー充電器を使う』『業者に依頼する』という方法です。ここで、それぞれについて解説していきます。充電が必要になったときの状況に合わせて、最適な方法を選んで対処しましょう。
方法1.車を走らせる
車のバッテリーをもっとも簡単に充電する方法は、日常的に車を走らせることです。走行させることによって、内蔵されている発電機が動き出し、バッテリーが充電されます。
ただし、走行距離が短いと、しっかり充電されないおそれがあります。最低でも30分以上は走らせるようにしましょう。また、エンジンの回転数が大きければ大きいほど充電効率もよくなるため、時速50キロ程度を保って走るとよいです。
とはいえ、その場その場での法定速度は厳守しましょう。危険な運転は絶対におこなってはいけません。
方法2.充電器を使う
時間などの余裕がなく走行による充電ができない場合は、前述した『充電したほうがよい兆候』が表れたところで、充電器による充電をおこなうとよいでしょう。
カーバッテリー用の充電器が市販されています。充電器から伸びる2本のケーブルを、正しくバッテリーに接続することによって充電することが可能です。
また、しばらくの間、車を走らせていなかったという場合にも、充電器の使用をオススメします。いきなり車を使おうとすると、電力が減っていてバッテリー上がりなどを起こしてしまうおそれがあるからです。乗る前に充電器を使って、電力を補充しましょう。
充電器の使い方については、記事の後半で解説いたします。カー用品店やネット通販で購入したのち、使い方を参考にしていただきながら充電してみてください。
方法3.業者に依頼する
車で外出中に、突然バッテリー上がりが起きてしまって身動きがとれなくなったとき、充電器を携帯していなかった場合は、業者に助けを求めましょう。
JAFの会員だったり、加入している保険会社でロードサービスをおこなっていたりする場合は、無料で対処してくれます。出先でバッテリー上がりが起きた際は、まずJAFや保険会社に連絡しましょう。
JAFの会員ではない、保険会社に対応してもらえないときは、バッテリー上がりに対応している業者への依頼も検討に入れることをオススメします。なぜなら、世の中には多くの業者がバッテリー上がりの解決を請け負っていて、そのなかには『低料金』『24時間365日対応』のところも多いからです。
JAFは非会員でも費用さえ支払えば対応してもらえます。しかし、『およそ13,000円から25,000円』と少し値が張ってしまうのです。さらに20時から翌朝8時までと遅い時間だったり、バッテリー上がりを起こした場所が高速道路だったりすると、数千円ずつ加算されていきます。それと比べると、ほかの業者に依頼したほうが、安く済む可能性が高いです。
業者にバッテリー上がりの対処を依頼した場合の費用相場は、『およそ8,000円から12,000円』です。JAFと同様に、バッテリー上がりを起こした時間帯や場所によって料金は高くなっていきますが、それでも12,000円以内でおこなってもらえる場合が多いでしょう。
バッテリー上がりの解決は、JAFの会員でなかったり、保険会社に対応してもらえなかったりする場合、ほかの業者に依頼することがオススメです。とはいえ、24時間対応してくれていたり、安く作業をおこなってくれたりする業者を探すことは、簡単ではありません。
「ネットで調べれば簡単に見つかるんじゃないの?」と思う方も多いでしょうが、調べてみると、たくさんの検索結果が出てきてしまいます。そのため、「自分に最適なのはここだ!」という判断がなかなかできない場合が多いのです。
もし業者選びでお困りの際は、ぜひ弊社にご連絡いただければと思います。弊社に1本お電話していただければ、多数の加盟スタッフのうち、ご要望に合った業者をご紹介させていただくことが可能です。弊社を頼っていただければ、業者選びに時間を割いてしまうといった事態を防ぐことができます。24時間ご相談は受け付けておりますので、いつでもご相談ください。お電話お待ちしております。
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充電器を使った12Vバッテリーの充電方法
ここからは、バッテリー充電器を使って、12Vバッテリーを充電する方法をご紹介いたします。使い方や手順を誤ると、車を故障させてしまうおそれがあるため、「自分でやってみよう!」と考えている方は、とくにご精読していただきたいです。
充電方法の種類
充電方法には『普通充電』と『急速充電』の2種類があります。それぞれ充電の目的が異なり、目的達成までに必要な時間なども異なります。
・普通充電
バッテリーを100%近くまで充電する方法です。電流の強さを、バッテリー容量の十分の一でおこなうことが原則になります。100%近くまでの充電完了時間は、およそ12時間です。
ただし、充電を開始したときの車の状態によって、充電完了時間は変動します。セルモーターは動くけれどエンジンが始動しないときは、およそ8時間。エンジンも始動させられるけれどセルモーターの動きが弱いときは、およそ6時間です。
・急速充電
ひとまずエンジンを動かせられる状態、つまり車を走行させられる状態になるまで充電する方法になります。電流の強さは、バッテリー容量と同じにしましょう。充電時間は長くても30分までにしてください。強い電流で充電するぶん、長い時間充電するとバッテリーの負担になり、寿命を短くしてしまいます。
基本的には、普通充電をおこなうようにしてください。急速充電は、30分という時間を守ったとしても、強力な電流を使って一気に充電するぶん、バッテリーの負担になってしまうからです。急速充電は、本当に緊急のときだけおこなうようにしましょう。
バッテリー充電器の選び方
バッテリー充電器には、さまざまな種類があります。12Vバッテリーの充電には使えないものもあるため、まずは12Vバッテリーに対応しているものを選びましょう。そして、対応可能な種類のなかで、必要だと思う機能を搭載しているものを選ぶとよいです。以下が代表的な機能になるため、参考にしてみてください。
・小型タイプ
充電器のサイズは、種類によって違います。小型のものを選ぶと、持ち運びに便利といえるでしょう。車に常備積んでいても、邪魔になることは少ないと思います。
・オートタイマー機能付き
バッテリーを満タンまで充電できたときに、自動的に充電をやめてくれる機能を、オートタイマー機能といいます。充電のし過ぎは、バッテリーの寿命を短くするため、避けなければなりません。オートタイマー機能が付いていれば、その心配をなくすことができます。
・サルフェーション除去機能付き
バッテリーの電極の周りに、『硫酸塩』という絶縁物質が付着している状態を、『サルフェーション』といいます。この状態にあると、バッテリーの寿命は短くなるため、改善が必要です。このタイプの充電器であれば、サルフェーション状態から脱することができます。
これらのほかにも、まだいろいろな機能があります。また、バッテリー容量に対して、『十分の一の電流で充電できるか』『一分の一の電流で充電できるか』という点も、充電器を選ぶときには重要です。普通充電・急速充電をおこなうときに、充電電流の強さをバッテリーに合ったものにする必要があるからです。
どういったバッテリー充電器を選べばよいかわからないときは、カー用品店に足を運んで、店員さんにアドバイスをもらいながら選ぶとよいでしょう。
バッテリー充電器の使い方
自分に合ったバッテリー充電器を用意できたら、早速充電していきましょう。以下が充電方法の手順になります。作業はコンセントの近くでないとおこないため注意してください。
- 車のボンネットを開け、バッテリーを取り外して地面に置く
- バッテリーの赤いプラグ(プラス極)に、充電器の赤いケーブルをつなげる
- バッテリーの黒いプラグ(マイナス極)に、充電器の黒いケーブルをつなげる
- 充電器をコンセントに接続して、電源を入れる
- 充電器のアンペア数を設定する
- 充電量が90%を超えるまで待つ
- 90%を超えたら、充電器の電源を切ってコンセントからコードを抜く
- 赤いケーブルと黒いケーブルをプラグから取り外す
バッテリーの充電量は、100%近くまで溜まることはあっても、完全に100%になることはありません。100%にならないからといって、長時間待つことはやめておきましょう。過充電はバッテリーを傷めることにつながります。
バッテリーを充電するときの注意点
バッテリー充電器を使って充電するとき、いくつか注意すべき点があります。代表的なものを以下にまとめましたので、充電をおこなう前にご一読ください。
・バッテリーは必ず車から降ろす
バッテリーが車に搭載されている状態で充電することは、絶対にやめておきましょう。プラスとマイナスを間違えて接続したとき、車の電子部品が故障してしまうおそれがあります。また、過充電になってしまったときには、水素ガスが飛び散ったり、バッテリー液が漏れ出たりして、最悪の場合、発火や爆発を起こす危険性があるのです。
・バッテリーの充電時間は守る
充電時間は、普通充電の場合は長くても12時間程度、急速充電の場合は最大でも30分以内に収めましょう。過充電によりバッテリーを傷つけないためにも、時間を守ることは大切なことです。
・バッテリーのキャップを開ける
バッテリーの上部には、充電時に生まれる気泡を排出するためのキャップがあります。このキャップから気泡を逃がしていることで、バッテリー内部に空気が溜まっても爆発することがないのです。そのため、キャップは開けて充電しましょう。ただし、バッテリーによってはキャップがない場合もあります。そのときは安全のためにも業者を頼りましょう。
自力でバッテリーを充電しようとした際に、少しでも不安が芽生えたときは、無理に作業を継続しないで、業者の力を借りることをオススメします。充電方法を間違えてしまうと、バッテリーを含め、車の部品を損傷させるおそれがあるからです。ガスの発生や液漏れが起こり、発火や爆発といった大惨事に発展するリスクを回避するためでもあります。
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