「アシナガバチ駆除したい!けど駆除すべき?自分で駆除できるの?」
アシナガバチは大きいため、見かけると駆除したくなりますね。
しかし調べると「危険はない、益虫である」といろいろな情報があってどうすべきか悩みます。
アシナガバチは時期や場所によって「駆除が必要かどうか?」が変わってくるため、正しく見極めましょう。
そこでこの記事ではアシナガバチを自分で駆除する方法や駆除すべきケースを解説します。
判断基準がわかれば、手間をかけてわざわざ無用な駆除をする必要はありません。
またアシナガバチを安全に一気に駆除する方法も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
この記事で解説する概要は以下のとおりです。
この記事を読めば、駆除の方法から予防方法までアシナガバチに関する知識が身につきます。
アシナガバチとの正しい付き合い方がわかれば、蜂に悩むことはなくなります。
ぜひこの記事を参考に蜂対策をおこなってください。
アシナガバチの生態や巣の形
アシナガバチはスズメバチと似ているため、迷う方が多いでしょう。
まずはアシナガバチについて簡単に説明します。
アシナガバチは以下のようなお椀型の巣を作る蜂です。
- 巣の形:穴が露出している、お椀型
- 蜂の大きさ:2㎝ほど
- 巣を作り始める時期:4月頃
またアシナガバチは以下のような場所によく巣を作ります。
もし4月頃上記の場所にお椀型の巣があるときは、アシナガバチがいるでしょう。
また、アシナガバチと似た見た目のスズメバチも上記と似た場所に巣を作りますが、こちらは球体状です。
時期によって形は若干異なりますがスズメバチの巣は球体状です。
スズメバチを疑う場合はこちらの関連記事をご確認ください。
もしご自宅の蜂の巣がアシナガバチの場合、自分で駆除しなくてもよいかもしれません。
その理由を解説します。
アシナガバチを自分で駆除しなくてもよいケース
アシナガバチを自分で駆除しなくてよいケースは2つです。
- 駆除そのものが不要のケース
- 他人が駆除してくれるケース
11月~3月頃に発見した巣や人通りの少ない場所に作られた巣は、駆除の必要がありません。
さらに住んでいる場所によっては、相談すれば他の人が駆除してくれることがあります。
では自分で駆除しなくてもよいケースを詳しく解説します。
3月以降に見つけた巣はこれから大きくなる可能性があるため、アシナガバチを駆除する手順の章を参考に駆除を考えましょう。
駆除そのものが不要のケース
駆除がいらない場合は、放置しても危険がないケースです。
具体的には、以下の巣は危険性が低いため駆除は不要です。
- 人通りの少ない場所に作られた巣の場合
- 11月~3月に発見した古い巣の場合
アシナガバチはおとなしく、刺激しなければ襲われることはまずありません。
さらにアシナガバチは畑を荒らすイモムシを食べるため、人によってはむしろ益虫になります。
またアシナガバチは冬にいなくなり、春になっても同じ巣を再利用しないため、寒い時期に見つけた巣なら駆除は不要です。
このように危険がないケースなら、アシナガバチの駆除は不要です。
他人が駆除してくれるケース
アシナガバチ駆除は害虫駆除業者の他にも、条件によっては他の人に任せられます。
その条件は以下のとおりです。
- 賃貸物件・分譲マンションにお住まいの場合
- 自治体で駆除してくれる場合
賃貸物件の場合、駐輪場などの共用場所の蜂駆除は原則大家や管理人などの管理者が駆除をおこないます。
そのため相談すれば、アシナガバチの駆除をおこなってくれる可能性が高いでしょう。
また自治体によっては、アシナガバチの駆除をおこなっている地域があります。
ただし対応は自治体によって異なり、駆除してくれる自治体はごく一部です。
一例をあげると以下のとおりです。
(最終閲覧日:2024年3月20日)
アシナガバチはおとなしい蜂のため、危険なスズメバチと違い積極的に駆除していない地域も多いです。
まずはお住まいの地域の役場のホームページを確認しましょう。
今回解説した条件に当てはまらない方や、当てはまっても「やっぱり人が刺されると怖いから駆除したい」とお考えの方は、アシナガバチを自分で駆除しましょう。
アシナガバチを駆除する手順
アシナガバチを安全に駆除する方法を解説します。
- アシナガバチ駆除に必要な道具と服装をそろえる
- 夕~夜に巣に殺虫剤をかけて一晩放置する
- 巣を片付ける
- 巣があった周辺に殺虫剤をかけて予防する
参考:神戸市|アシナガバチと上手に付き合う方法
参考:川越市|アシナガバチ駆除の方法
参考:堺市|アシナガバチ
(最終閲覧日:2024年3月20日)
少し手間がかかるように見えますが、アシナガバチを安全に駆除するためです。
危険なスズメバチ同様にアシナガバチにも毒があり、油断すると刺される危険があります。
この記事を参考に道具や装備を用意し、正しい手順で安全に行動しましょう。
見つけた蜂の巣が以下の条件に当てはまる場合は自力での駆除が危険です。
- 6~10月に見つけた蜂の巣
- 大きさが5cm以上の蜂の巣
- 高い軒下や傾斜面など危険な場所にある蜂の巣
慣れていないと駆除は危険なため、害虫駆除業者に相談しましょう。
「業者に頼むべきアシナガバチの巣」で巣の特徴や費用を解説します。
アシナガバチ駆除に必要な道具と服装をそろえる
アシナガバチ駆除に必要な道具は、以下のとおりです。
- 殺虫剤(ピレスロイド系成分が入ったもの)
- 防護服、もしくは代用品
- 赤いセロファンを貼った懐中電灯
- 新聞紙、トングやゴミ袋など蜂の巣を片付けるもの
ピレスロイド系成分とは、即効性が高く追い出し効果のある殺虫剤の成分です。
蜂専用の殺虫剤がおすすめですが、ピレスロイド系が入ってれば蜂専用でなくても効果は得られます。
キンチョールなどたいていの殺虫剤にピレスロイド系薬剤が含まれているため、お手持ちの殺虫剤を一度確認してみましょう。
またアシナガバチに懐中電灯の光をあてると、蜂が驚いて向かってくることがあります。
アシナガバチは赤色が視認しづらいため、赤いセロファン貼った懐中電灯を用意しましょう。
蜂駆除の正しい服装
安全のため蜂駆除は防護服を着たり、厚手の服装をしたり、正しい服装でのぞみましょう。
防護服はインターネット通販で購入が可能です。
自治体で借りられることもあるため確認してみましょう。
防護服が用意できない場合は代用品を使います。
代用品を使うときのポイントは、肌を露出しない厚手の服装にすることです。
安全のため、蜂駆除は正しい服装でおこないましょう。
黒色の服と、香水などよい香りのするものは使用を避けてください。
蜂は黒色を攻撃する性質があり、黒い服は重点的に狙われます。
さらに強い香りは蜂を刺激し、襲われる危険があるためです。
夕~夜に巣に殺虫剤をかけて一晩放置する
夕方~夜の暗い時間にアシナガバチの巣に殺虫剤をかけておこない、一晩放置します。
夜間は出かけていた働き蜂が戻ってきて休んでいるため、動きの鈍いアシナガバチを安全かつ一気に駆除できます。
殺虫剤をかけると巣から一斉にアシナガバチが飛び出してきますが、襲ってくるわけではありません。
殺虫剤に触れたアシナガバチはすぐに死んでしまうため、そのまま下に落ちていきます。
アシナガバチが飛び回らなくなるまで、殺虫剤をかけ続けましょう。
殺虫剤は即効性のある、ピレスロイド系成分の入ったものがおすすめです。
関連記事ではおすすめの蜂殺虫剤について解説しているため、これから殺虫剤の購入を考えている方はこちらをご確認ください。
殺虫剤をかけ終わったら、ひとまず駆除は終了です。
巣を片付ける
一晩経って戻ってくるアシナガバチがいないことを確認したら、トングや割り箸を使用して巣を取り外します。
撤去した巣や蜂の死骸は可燃ゴミとして処分します。
死骸を回収する際は、トングなどを使い素手で蜂を触らないようにしてください。
死骸に触れると反射的に毒針が出ることがあり、素手で触ると毒針に刺されるおそれがあります。
殺虫剤をかけて予防する
蜂予防のために、巣があった周辺にも殺虫剤をかけておきましょう。
巣作り阻止効果のある殺虫剤を使用すると、より効果的です。
また、ハッカ油など蜂の嫌がる匂いで予防する方法もあるため、利用しやすいもので蜂の巣予防をおこないましょう。
これでアシナガバチ駆除は完了です。
少し手間がかかりますが、安全に駆除するためにきちんと準備を整えてから駆除にのぞみましょう。
しかし「準備が多くて大変そう……」と思った方も多いかと思います。
また大きな巣は自力での駆除がむずかしいため、自分でアシナガバチ駆除ができない場合は、業者に依頼をして駆除してもらいましょう。
では業者に頼んだほうがよい巣の特徴と、頼んだ際の費用について次の章で解説します。
業者に頼むべきアシナガバチの巣
大きなアシナガバチの巣は、自力での駆除が危険です。
蜂駆除のプロである害虫駆除業者に相談しましょう。
具体的に危険な巣は、以下のような巣です。
- 6~10月に見つけた蜂の巣
- 巣の大きさが5cm以上の蜂の巣
- 高い軒下や傾斜面など危険な場所にある蜂の巣
蜂の巣は大きければ大きいほど、中にいるアシナガバチの数が多くなります。
蜂の巣は夏にかけて大きくなるため、6月過ぎの蜂の巣は蜂の数が多く危険です。
仮に6月前でも5cm以上の大きさの巣は警戒しましょう。
以上の条件に当てはまる場合は、自分でアシナガバチ駆除をおこなうのはやめましょう。
アシナガバチ駆除の費用相場は約3~4万円
アシナガバチの駆除費用は業者や状況によって価格が異なるため、今回は弊社加盟店の蜂駆除費用を例に解説します。
アシナガバチの駆除費用の平均は35,363円でした。
2~4万円台の方も多いですが、よく見ると1万円未満の方や4万円以上の方もいますね。
これには巣の大きさと駆除の難易度が大きく関わってきます。
アシナガバチに限らず、巣が小さいうちは蜂の数が少なく駆除も比較的簡単です。
逆に蜂の数が多い大きな巣は、どうしても費用が高くなる傾向にあります。
また、開放的な場所に作られた巣なら簡単に駆除ができますが、床下や天井裏など駆除がしづらい場所は駆除に加えて清掃や修繕作業も必要となり、費用も高くなりがちです。
ハチ110番の駆除費用は約3~4万円ですが、ご自宅の正確なアシナガバチ駆除費用を知りたい方は害虫駆除業者に見積りを依頼しましょう。
もし「害虫駆除業者に心当たりがない、これから探すのは大変そう……」とお困りなら、ハチ110番にご連絡ください。
ハチ110番は蜂駆除をおこなう業者との橋渡しをする事業をおこなっています。
希望の住所、時間をお伝えいただければ、ご希望にあった業者を紹介いたします。
現地調査は基本無料※、24時間365日相談受付をおこなっているため緊急のご依頼にも対応しています。
害虫駆除業者選びでお悩みなら、ハチ110番にご連絡ください。
※ 対応エリア・加盟店・現場状況により事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
まとめ
アシナガバチ駆除について解説しました。
アシナガバチはおとなしいため、こちらから手を出さない限り襲ってくることはありません。
危険がないなら放置しても構いませんが、必要な場合は自分で駆除をおこないましょう。
もし自分での駆除がむずかしい場合は、管理者や行政に頼むか害虫駆除の業者に相談してください。
アシナガバチは夏になるほど巣が大きくなり、蜂の数が多くなるため早めに対応しましょう。
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