蜂の活動時期を知ることは、巣作りを予防するうえでも、刺されないようにするうえでも大切です。
スズメバチやアシナガバチの巣作りを予防したいなら、女王蜂が冬眠から目覚める時期に合わせて対策をおこなう必要があります。
蜂が活発に動き始めてからでは、予防は手遅れです。
また、最盛期に蜂の巣駆除をおこなうと、蜂の攻撃性が高くなっているため刺される危険性が増します。
スズメバチやアシナガバチの活動サイクルを知って、適切なタイミングで予防対策をおこないましょう。
予防が間に合わず、アシナガバチに巣を作られてしまった場合はハチ110番にご相談ください。
最盛期の危険な巣も、プロに任せれば安全に駆除できます。
スズメバチ・アシナガバチの活動時期は4月~11月頃
スズメバチやアシナガバチの活動時期は4~11月頃です。
そのなかでも特に危険性が高い時期は、気温の上がる6~8月頃です。
ただ、種類や気候によっては3月下旬から活動を始めることや、冬眠に入る時期が前後することもありますので注意してくださいね。
季節ごとのスズメバチ・アシナガバチの活動を詳しく確認していきましょう。
- 4~5月頃
-
冬眠から目覚めた女王蜂が単独で巣作りを開始する
- 6~8月頃
-
攻撃的な働き蜂が増えて危険度が上がる
- 9~10月頃
-
雄蜂と新女王蜂が繁殖活動をする
- 11月頃~
-
新女王蜂が越冬に入る
スズメバチとアシナガバチ、それぞれの生態は、下記の記事で詳しく解説しています。
春は越冬した女王蜂が単独で営巣する時期
春先にフラフラと飛ぶ、スズメバチやアシナガバチを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
4~5月頃に見かけるスズメバチやアシナガバチは、冬眠から目覚めて間もない女王蜂です。
スズメバチやアシナガバチは女王蜂のみが越冬し、春に巣作りを開始します。
そのため、働き蜂が羽化する6月頃までは、女王蜂が単独で営巣や産卵、幼虫の世話をしています。
冬眠から目覚めてすぐの女王蜂は体力が落ちており、攻撃性が低いので、こちらから手を出さない限りは襲ってくることはありません。
夏は働き蜂が増えて攻撃的になる時期
6月頃、働き蜂が羽化すると女王蜂は産卵に専念します。
働き蜂が巣作りや幼虫の世話を担うことで、個体数が急速に増えて巣の拡大も進みます。
6月以降は、不用意に巣を刺激すると働き蜂の一斉攻撃を受けるおそれもある危険な時期です。
7~8月頃には新女王蜂と雄蜂が誕生し、スズメバチやアシナガバチの巣は最盛期を迎えます。
巣や仲間を守るために、働き蜂の攻撃性は最高潮に高まります。
※蜂の種類や地域、気候によって時期がずれることがあります。
暑い時期にスズメバチやアシナガバチを見かけたら、決して刺激しないで静かに離れてください。
秋のスズメバチも危険!雄蜂と新女王蜂が繁殖行為をおこなう時期
9~10月頃、雄蜂と新女王蜂は巣を離れて交尾をおこないます。
交尾相手を探して多数の蜂が飛び回りますが、アシナガバチなら刺激しなければ刺される危険性は低いです。
新女王蜂は積極的な攻撃はしませんし、雄蜂は生殖のためだけに産まれる蜂で毒針をもっていません。
ただし、スズメバチは秋も攻撃性が増します。
秋はスズメバチの新女王蜂の誕生シーズンで、働き蜂が新女王蜂を守ろうとするためです。
また、秋が進むにつれ、スズメバチの栄養となる獲物の数がだんだんと減っていきます。
種の存続をするためエサ探しに必死になり、スズメバチは秋に狂暴化するのです。
交尾が終わると雄蜂は死に、新女王蜂は精子をお腹にためたまま越冬の準備に入ります。
雄蜂と新女王蜂が巣立ち、新しい幼虫も誕生しなくなったスズメバチやアシナガバチの巣は衰退していきます。
11月以降に見つけたスズメバチやアシナガバチの巣なら、駆除を急がず、蜂がいなくなるのを待って撤去するのもよいです。
当年の女王蜂や働き蜂は、じきに寒さや衰弱で寿命を迎えます。
アシナガバチの女王蜂は集団越冬する
アシナガバチの新女王蜂は、集団で越冬することで知られています。
都市部に多く生息するセグロアシナガバチやキアシナガバチ、フタモンアシナガバチも、数匹~数十匹で固まって越冬する姿がしばしば目撃されます。
暖かい地域に多いホソアシナガバチの仲間では、数百匹~数千匹の大集団で越冬することもあるほどです。
参考:日本生態学会「ホソアシナガバチParapolybia indicaの集団越冬」
おもな越冬場所は、寒さをしのげる樹木の割れ目や朽木の中などで、住宅地では人家の屋根裏や倉庫の隙間でも冬眠します。
建物に入り込まれた場合、活動時期外の冬でも暖房の暖かさで目覚めた蜂に刺されるおそれがあります。
また、11月頃は洗濯物に紛れた蜂による刺傷事故も起きやすい時期です。
越冬場所を探すアシナガバチにとって、日差しで暖まった洗濯物は格好の隠れ家となります。
洗濯物を取り込む際には、蜂が潜んでいないか十分注意してください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積もりに費用をいただく場合がございます。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積もりに費用をいただく場合がございます。
スズメバチ・アシナガバチの巣作りと越冬を予防しよう
スズメバチやアシナガバチは、畑の害虫を食べてくれる益虫としての側面もあります。
普段人が通らない場所にできた巣であれば、様子を見ながら共存するのも選択肢のひとつです。
しかし、人家の軒下や通路脇の樹木に営巣されると、意図せず刺激して刺されてしまうおそれがあります。
蜂の巣を作られたくない場所にはあらかじめ対策をほどこして、スズメバチやアシナガバチが寄り付かないようにしましょう。
また、新女王蜂が越冬場所を探す時期には、建物に入り込ませない対策をおこなうことも大切です。
3月~5月に巣作りの予防をする
女王蜂が冬眠から目覚める時期に合わせて対策をおこなえば、巣作りを防止できます。
スズメバチやアシナガバチの多くは4~5月頃に冬眠から目覚めますが、早いものだと3月から活動している場合もあります。
そのため、スズメバチ・アシナガバチの巣の予防は3~5月におこなうのが最適です。
寄せ付けない方法と女王蜂を捕まえる方法の2種類の予防法をご紹介します。
スプレーで寄せ付けない
市販の蜂用の殺虫スプレーを、蜂が巣を作りそうな場所に吹きかけておきましょう。
- 軒下
- 天井裏
- ベランダ
- 庭木や植え込み
- エアコンの室外機
- 床下
- 地面の中
アシナガバチは開放空間に好んで巣を作ります。
スズメバチは、開放空間に作る種類も閉鎖空間に作る種類もいます。
雨をしのげる軒下やベランダは、住宅のなかでも営巣されやすい場所です。
また、外敵から身を隠せるため、樹木の枝やエアコンの室外機への営巣も多く見られます。
商品や使用環境にもよりますが、殺虫スプレーは噴霧後2週間~1ヵ月程度で効果が切れます。
商品の注意書きにしたがって、こまめに噴霧し直してください。
スズメバチ・アシナガバチの営巣開始時期は基本的には春ですが、風雨や天敵によって巣を壊されたときには、6月以降でも新たな場所に営巣する場合があります。
予防は継続的におこないましょう。
トラップで捕まえる
女王蜂が単独で営巣している時期なら、捕まえて巣作りを防止する方法も有効です。
市販の蜂用捕獲器やペットボトルトラップを設置しましょう。
- 空のペットボトル(1.5L)の上部4ヵ所にH字の切り込みを入れる
- 切り込みの上部を外側に、下部を内側に折り曲げる
- 酒・酢・砂糖を2:1:1の割合で混ぜた誘引剤を、3cmくらいの深さまで入れる
- ペットボトルの口にひもをくくり付けて、直射日光が当たらない場所につるす
※誘引剤はジュースや果実酒などを混ぜてもよいです。においで引き寄せて女王蜂を捕らえます。
女王蜂がいなくなれば、巣を作られることはありません。
ただし、アシナガバチは集団越冬するため、1匹だけ捕まえても付近にはまだ数十匹いると考えられます。
自宅周辺に飛んでくる女王蜂をすべて捕まえなければ、巣作りを完全には予防できません。
また、トラップは蜂をおびき寄せるため6月以降の使用は危険です。
攻撃的な働き蜂を大量に集めてしまうおそれがあるからです。
トラップでの予防は5月までにとどめて、予防しきれなかったときは早めに蜂の巣駆除をおこないましょう。
10月~11月は侵入を防止する
スズメバチやアシナガバチが越冬場所を探す10~11月は、屋根裏や建物の隙間に侵入されないための対策が必要です。
特にアシナガバチは、建物に入り込んで越冬することがよくあります。
換気口や通気口、壁の隙間は防虫ネットで塞いでおきましょう。
蜂用スプレーも併用して、蜂が寄り付かないようにしておくとなおよいです。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積もりに費用をいただく場合がございます。
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蜂の巣駆除に適した時期は春
もしもスズメバチやアシナガバチに巣を作られてしまったら、放置せずに早い段階で駆除しましょう。
女王蜂が単独で営巣している春先のアシナガバチの巣なら、比較的安全に駆除できます。
アシナガバチの巣の駆除方法
作り始めのアシナガバチの巣なら、ご自分でも駆除できるでしょう。
駆除に適した時間帯は夕方~夜です。
アシナガバチは暗闇での視力がないため、夜間は巣に戻ってじっとしています。
駆除時には、厚手の長袖と長ズボン、手袋や帽子を着用して肌の露出をなくしましょう。
- 蜂用殺虫スプレー
- ゴミ袋
- 長い棒(高所の巣の場合)
- 巣に女王蜂がいることを確認する
- 静かに巣に近付く
- 巣に向かってスプレーを噴射する(10~20秒程度)
- 巣を落とす
- 巣と蜂を可燃ごみとして処分する
女王蜂を取り逃がすと、すぐにまた巣を作られてしまいます。
必ず女王蜂が巣にいることを確認してから駆除作業を開始してください。
スズメバチ駆除・夏以降のアシナガバチ駆除はプロに任せる
スズメバチの巣の駆除は危険なため、ご自分でおこなうことはおすすめできません。
アシナガバチも、6月以降は働き蜂の数が増えて攻撃性が高まります。
一般的なアシナガバチの駆除方法では危険がともないますので、プロに任せることをおすすめします。
また、「蜂が飛び回っているけど巣の場所がわからない」という場合も、一度プロの駆除業者に相談してみてください。
まとめ
スズメバチ・アシナガバチの活動時期は4~11月頃です。
- 4~5月頃
-
冬眠から目覚めた女王蜂が単独で巣作りを開始する
- 6~8月頃
-
攻撃的な働き蜂が増えて危険度が上がる
- 9~10月頃
-
雄蜂と新女王蜂が繁殖活動をする
- 11月頃~
-
新女王蜂が越冬に入る
スズメバチ・アシナガバチの巣の予防は、女王蜂が活動を開始する時期に合わせておこないましょう。
もしも巣を作られてしまっても、春先の営巣初期の巣であれば比較的簡単に駆除できます。
スズメバチの駆除や、夏場の蜂の巣駆除は危険度が上がるため、プロに任せることをおすすめします。
蜂の巣駆除業者をお探しなら、ぜひハチ110番にご相談ください。
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専門文献や駆除業者・専門家への調査をもとに、蜂の駆除・予防法や駆除業者の選び方など様々なテーマで情報 …