ゴキブリの卵|孵化する前には殺虫剤が効かない!正しい駆除方法とは
「殺虫剤をかけても、ゴキブリの卵は駆除できないらしい。どうすれば駆除できるのだろうか?」
ゴキブリの卵は孵化(ふか)した直後に殺虫剤をかけたり、直接取り除いたりといった方法で駆除する必要があります。ゴキブリの卵は丈夫な殻に覆われているため、卵に殺虫剤をかけても薬剤がなかまで浸透せず、駆除できないのです。
この記事では、ゴキブリの卵がある場所や卵を正しく駆除する方法について解説しています。ゴキブリの産卵時期・卵の特徴・孵化するタイミングについても解説していますので、ぜひ参考にして駆除や予防対策を実践してみてください。
目次
ゴキブリの卵が孵化するまで
ゴキブリの卵を発見し正しく駆除するためには、産卵時期・卵の特徴・孵化するタイミングについて理解することが大切です。これらを理解することで卵を早く発見し、効果的に駆除することができます。
ここではゴキブリのなかでも家庭でよくでるクロゴキブリと、都会の飲食店などによくいるチャバネゴキブリの産卵時期・卵の特徴・孵化するタイミングをご紹介します。まずは産卵時期から見ていきましょう。
ゴキブリの産卵時期
ゴキブリの卵は卵鞘(らんしょう)という殻に覆われていて、ひとつの卵鞘のなかには約20個~約40個の卵がはいっています。家の中で産み落とされてしまった卵鞘を効率よく発見するには、ゴキブリの産卵時期を知ることが大切です。
産卵時期は基本的に暖かい時期ですが、種類ごとに少しずつ違います。たとえばクロゴキブリの産卵時期は7月頃~10月頃の気温が高い時期です。
一方チャバネゴキブリは1年中産卵します。ただし気温が20度以下ではほとんど産卵しません。そのため、本州では4月~11月ごろに産卵すると考えてよいでしょう。ただし、暖房が効いているところでは1年中産卵する可能性があります。
産卵時期がわかったら、ゴキブリが産卵しそうな場所を点検して卵がないか探しましょう。また、産卵する前に駆除剤などを使用してゴキブリのはん殖を防ぎましょう。
ゴキブリの卵の特徴
ゴキブリの卵鞘か判断するためには、その特徴を知っておくことが重要です。卵鞘は基本的に俵のような形をしていますが、その大きさと色はゴキブリの種類ごとに異なります。
【ゴキブリの卵鞘の特徴】
種類 | クロゴキブリ | チャバネゴキブリ |
色 | 黒またはこげ茶 | 薄い茶色 |
大きさ | 約1cm | 約5mm |
卵が孵化するタイミング
クロゴキブリの卵は産み落とされてから6週間くらい経過すると孵化します。
一方チャバネゴキブリはクロゴキブリと異なり、卵鞘を産み落としません。チャバネゴキブリの母親は産んだ卵鞘を約3週間お尻の先につけたまま活動します。約3週間経過後に卵鞘をお尻の先から落としますが、それと同時に卵が孵化するのです。
成虫を発見したらお尻の先に卵鞘がついていないか確認しましょう。卵鞘がついているようであれば成虫と一緒に駆除してください。駆除の方法については【殺虫剤は効かない!ゴキブリの卵の正しい駆除方法】をご参考ください。
ゴキブリの卵はどこ?4つのチェック箇所
ゴキブリのはん殖を防ぐためには、産卵しやすい場所を知ることがポイントになります。産卵場所がわかると、卵を早く発見できる可能性が高くなります。発見が早ければ対処も早くなり、ゴキブリのはん殖を防ぐ可能性も高くなるでしょう。
この章ではゴキブリが産卵しやすい場所を4点ご紹介します。これらの場所を中心にチェックし卵の早期発見にお役立てください。
【1】発熱する家電の下
ゴキブリは基本的に暗くて狭い場所が好きです。また昆虫ですから、暖かい場所も好みます。
そんなゴキブリは発熱する家電の下に巣を作り、そこに卵を産みやすいです。ゴキブリの卵を探すときは冷蔵庫や電子レンジの下などを中心にチェックしてみましよう。
そのほかテレビやレコーダー・パソコンの裏などにもゴキブリが産卵することがありますので、ゴキブリの卵鞘が落ちていないかチェックしてみてください。
【2】水気のある場所
ゴキブリが生きるためには水が必要です。そのため、水気のある場所も巣になる可能性が高いです。
水気のある場所でもとくに狭くて暗い場所を中心に探すと、卵を発見できる確率が高くなるでしょう。たとえば、台所のシンクの下や洗面所の排水管の周辺などです。
そのほか観葉植物の土のなか、お風呂場・洗面所の排水口などもチェックしてみるとよいでしょう。
【3】食べ物がある場所
ゴキブリは雑食性ですが、デンプンを含むパンや米ぬか、甘い果物が好物です。それらが置いてあるキッチンはゴキブリの巣になりやすく、卵を産み落としている可能性が高いです。キッチンのなかでも、以下の場所に注意してチェックください。
- 冷蔵庫の下
- 電子レンジのまわり
- 棚や家具の下
- ごみ箱の近く
- 排水口
- シンクの下など
【4】隠れ家になるすき間
すき間は人間などの外敵から発見されにくいため、ゴキブリの巣になりやすいです。ダンボールや新聞紙など紙のすき間、家具と壁のすき間などもチェックするとゴキブリの卵を発見できることがあります。
殺虫剤は効かない!ゴキブリの卵の正しい駆除方法
ゴキブリのはん殖を防ぐためには、卵を正しい方法で駆除することが重要です。間違った方法で駆除したり、何もせずそのままゴミ箱に捨てたりトイレに流したりすると、孵化してはん殖する可能性があります。
ここではゴキブリの卵の正しい駆除方法を4点ご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
【1】つぶす
ゴキブリの卵を駆除するためには、卵鞘ごとつぶす方法が効果的です。卵鞘を手・足・棒などでつぶすと卵も割れます。すると卵の中身が乾燥し死滅するのです。
卵鞘をつぶすときは、まずビニール袋などの透明な袋にいれるとよいでしょう。透明なので外からつぶれたか確認できます。
袋にいれるときは、決して卵鞘に素手では触らないようにしてください。ゴキブリはサルモネラ菌などの危険な菌を保有しています。そのような菌を卵鞘も保有する可能性がありますので、袋にいれるときは割りばしなどでつまむとよいでしょう。
卵をつぶしたら袋は密封し、可燃ゴミとして処分してください。密封しないと、つぶし残した卵が孵化した場合に、外へ出てくるおそれがあります。
【2】熱を加える
ゴキブリの卵は熱に弱いです。50度以上の高い熱を加えると、卵のたんぱく質が固まり死滅するのです。つぶすことに抵抗がある方は42度以上の熱湯をかけるか、火のなかに放り込んで燃やして駆除するとよいでしょう。
ただし、熱湯が皮膚にかかるとヤケドする可能性がありますので、取り扱いに注意しましょう。ペットやお子さんのいる近くではとくに注意が必要です。
また火のなかに放り込んで駆除したあとは、火事にならないように水をかけるなど後始末をきちんとしましょう。
先ほどと同様に駆除した卵は念のためビニール袋などに密封し、可燃ゴミとして処分してください。万が一駆除できていない場合、卵から孵化したゴキブリが逃げてはん殖するおそれがあります。
【3】冷やす
ゴキブリの卵は熱だけでなく寒さにも弱いです。ゴキブリの卵をビニール袋などにいれ、気温が5度以下の環境に20日間放置すると駆除できます。ただし、この方法が可能なのは北海道などの寒い地域に限られます。
冷凍庫は衛生上の問題があるため、ゴキブリの卵をいれないほうがよいでしょう。
【4】孵化後に殺虫剤で駆除
ゴキブリの卵は固い殻である卵鞘のなかにあります。駆除しようと卵鞘に殺虫剤をかけても、卵まで浸透しないためほとんど効果はありません。殺虫剤で駆除するためには、孵化したタイミングで使用することが必要です。
しかし、すべての卵を発見し、孵化したタイミングで直接殺虫剤をかけるのはほぼ不可能です。すべての卵が同じタイミングで孵化するとはかぎりません。
そのため、ゴキブリが産卵する時期である4月~11月ごろに、卵が孵化するタイミングを狙って約40日に一回のペースでくんえん剤を繰り返し使用することをおすすめします。孵化するタイミングでくんえん剤を使用し続けることにより、徐々にゴキブリの数も減っていくでしょう。
ネット通販などでは、くんえん剤を1個あたり1,000円前後で購入できます。ゴキブリの産卵時期になる前にいくつか購入しておくとよいでしょう。また、卵が孵化するタイミングがより正確に把握できるように、ゴキブリの子供の見た目や特徴を覚えておくとよいかもしれません。
卵の駆除だけでは不十分……完全駆除する方法とは
ゴキブリのはん殖を防ぐためには、卵だけでなく成虫の駆除も必要です。成虫がいる限り卵を産み続けてしまいます。
成虫を駆除するためには、ゴキブリの通り道にベイト剤をしかけることが有効です。ベイト剤とは、ホウ酸などの毒を含んだエサをゴキブリに食べさせて駆除する殺虫剤です。
ベイト剤を食べて死んだゴキブリを、仲間が食べます。ゴキブリには共食いの習性があるからです。その結果、死骸を食べたゴキブリたちも死滅します。このようにベイト剤は家にいるゴキブリをまとめて駆除できるメリットがあるのです。
ただ、成虫を駆除できたとしても、卵の発見は容易ではありません。卵は壁のすき間など発見しにくいところに産みつけられている場合が多いからです。その卵は数週間放置しただけで何十匹も孵化し、再びはん殖してしまいます。
このようにゴキブリの駆除はとても難しいです。手に負えないと感じたらプロのゴキブリ駆除業者に依頼するとよいでしょう。業者であればゴキブリに関する知識と経験が豊富なので、適切に対処してもらえます。
弊社ではプロのゴキブリ駆除業者を紹介するサービスをおこなっております。ご相談いただければ、すぐにお近くの業者をご紹介いたします。24時間365日受付可能です。メール・通話ともに無料ですので、いつでもお気軽にご連絡ください。